また後悔に差異があると思うが)、献体するに至った経緯やその善意にたどり着くまでの心の変遷に思いを巡らすことのない我々が、将来本当に善意や奉仕の精神をもって多くの人々に社会的な還元などができるのか、この機会に改めて考えさせられた。
今更ながら我々の学業や生活が、献体された方々の善意や強い意志、そしてご遺族のご理解によって支えられていることを再認識するとともに、人体の構造の不思議さや長年にわたる進化の一端を実際に目と肌で感じ学習する機会が得られたことに深く感謝しています。また、何も語らない人々が生きている人よりも多くのことを教えて下さったことに、ある種の不思議な感慨と感動を覚えました。
解剖学実習を終えて
寺島 瑞恵
