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関連団体紹介

 

小型船安全協会の活動

海上保安庁警備救難部航行安全課

 

1 設立に至った経緯

 

昭和40年代後半になると、国民の生活水準の向上や余暇に対する意識が高まったため、モーターボートやヨット等のプレジャーボートの活動が一段と活発になり、それに伴いルール不遵守やマナーの欠如による事故の増加や無謀運航などが顕著となってきました。

このため運輸省では、総トン数5トン未満の小型船舶の新たな資格の創設など免許制度での規制強化等が実施されました。

これに合わせ、海上保安庁においては、マリーナ事業者、メーカー、ディーラー等の関係者が従来から自主的に実施していた安全指導には限界があることから、プレジャーボートの愛好者による自主的かつ組織的な安全活動を支援するため、昭和49年から全国各地に「小型船安全協会」(以下「小安協」という。)の設立を推進するとともに、小安協の活動の中心となる者として「海上安全指導員」及び「安全パトロール艇」の養成・指定を促進することとなりました。

 

2 小安協の事業

 

小安協は、沿岸海域におけるモーターボート、ヨット、遊漁船、瀬渡船等の小型船舶の海難を防止するとともに、運航マナーの向上を図ることにより、安全で秩序ある海洋性レクリエーションの普及と発展に寄与することを目的として各種の事業を展開しています。

具体的な事業としては、専門家による気象・海象、安全運航に関する講義や実技指導を内容とする「海上安全講習会」を開催するなど安全に関する教育活動や、海上安全指導員が現場において航行安全指導を行う「安全パトロール活動」、広報誌やパンフレットの発行などによる安全に関する思想の普及・高揚のための広報活動等を各地区の状況に応じて展開しています。

 

3 小安協等の現状

 

(1) 小安協設立状況

当庁が昭和49年に小安協の設立を推進した当初は、各地区毎に小安協が設立されましたが、より広域的に活動するために管区本部単位で公益法人として集約されるなど変遷を経て、平成10年末現在では5法人を含む47団体の小安協が設立されており、地域に根ざした活動を積極的に行っています【別表参照】。

 

 

 

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