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ロ 伝統的かつ広範な日仏関係

日仏関係は、伝統的に良好で、政府・民間を問わず、様々な分野での交流が盛ん。特に知日家シラク大統領の誕生により、更なる発展が期待される。政治対話は頻繁に行われている。94年10月には、天皇皇后両陛下の初の仏公式御訪問が実現し、日仏関係の発展の気運が益々高まった。

経済面では、92年より仏は対日輸出・投資促進、相互理解の拡大をねらう「ル・ジャポン・セ・ポッシーブル」(日本、それは可能だ)を開始し、日仏協力に積極的姿勢を示している。

96年の対日輸出は62億5,855万ドル、輸入は53億8,141万ドル。主要輸出品は蒸留酒、航空機、濃縮ウラン、バッグ、ワイン。輸入品は自動車、コンピュータ、複写機、オートバイ、テレビ。

 

ハ 知日家シラク大統領の登場と今後の日仏関係

a 94年の天皇皇后両陛下御訪仏を始めとし、近年、政府・民間レベルのいずれにおいても相互交流・相互理解の気運が高まっているときに、知日家のシラク大統領が誕生した。シラク大統領は、仏政界きっての知日家で(40数回訪日。主要国首脳の中でも同大統領に並ぶ知日家はいない。)、これまでにも様々な形で日仏交流の発展に寄与してきた。

b 他方、仏は、我が国を始め国際社会の多くの国々の反対にもかかわらず、95年9月から6回にわたって核実験を行い、この一連の仏の核実験は、日仏関係に影を落とした。その後、96年1月末、核実験を今後2度と行わないことを宣言した仏は、核軍縮分野で積極的姿勢を示している。

c このような背景を受け、今後、21世紀に向け、知日家シラク大統領のもと、日仏関係の更なる発展、強化を行うことが期待されている。

 

 

 

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