2] 長期的な目標の実現に向けた各分野の主要な施策
長期的な目標を実現するため、21世紀初頭までの施策の方向を次のように定める。
〔循環〕
・ 大気環境の保全
地球温暖化対策については、1]究極的には気候変動枠組条約の目標の達成を目指す。2]中期的には国際的な枠組み作りなどに努力する。3]当面は地球温暖化防止行動計画に定める目標を達成するため、同計画の実施状況の把握、科学的知見の蓄積などを踏まえ、施策を積極的に進める。また、オゾン層保護、酸性雨、窒素酸化物、有害物質などに関する対策を進める。
・ 水環境の保全
環境保全上健全な水循環の観点から、水質、水量、水生生物、水辺地を総合的にとらえ、水利用の各段階における水環境への負荷の低減や、閉鎖性水域などにおける水環境の保全、海洋環境の保全などを進める。
・ 廃棄物・リサイクル対策
究極的には廃棄物のなくなる社会を目指し、第一に、廃棄物の発生抑制、第二に、使用済み製品の再使用、第三に、回収と適正なリサイクルの推進又は焼却熱エネルギーの活用、最後に、廃棄物の適正な処理を進める。
・ 化学物質の環境リスク対策
健康や生態系に有害な影響を及ぼすおそれのある化学物質による環境汚染のおそれ(環境リスク)を出来るかぎり定量的に評価し、これを総体として低減させる施策を実施する。