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と思いながら、今日は清掃活動ができて良かったんだと改めて思いつつ、タバコのポイ捨ての多さには、やはり腹が立ちました。

今日の清掃活動は、主人に子どもを見てもらって、わたし一人で参加したのですが、できれば今後は、家族四人で主人も子どもも参加して、清掃活動をしたいと思っています。

推進員になったことが、私自身の為になるように、人間として成長していけるように、色々な人と出会い私どもも、そして家族が大きく成長して、また、海も美しくなければと願っています。

 

【東北地区会誌】  ─「なりはま」第3号から抜粋─

おびやかされる海の生き物たち

東北地区統括推進員  難波 竹史

はじめに

海洋環境保全推進員として海洋環境の汚染、破壊ということについて、その実態はどういうものがあるのか知りたいと思っておりましたところ、この度塩釜地区の新規推進員になられた=伊藤 実さん=が環境保全運動を通じて収集し、まとめられた資料を入手することができましたので、今回はこれを紹介致します。

伊藤さんは、国際的な環境運動「国際ビーチクリーンアップ運動」の仙台地区のリーダーをなさっておられます。そして、長年にわたって国際的なネットワークを通して地球規模での海洋環境の保全活動を行っておられる方で、私も三年程前から伊藤さんの活動の一端をお手伝いさせていただいております。

I 激増するプラスチック類

海浜を汚して一向に後を絶たないゴミの殆ど(約70%)は、プラスチック、ビニール、スチロールといった石油化学系のゴミである。ゴミ問題の本質は「見た目の汚さや気持ち悪さ」だけでなく「海の生き物を殺す化学物質としての海洋汚染」にある。

人間にとって直接的な影響が少ないという観点から野放しにされているが、あまりの増え方に生態系への影響を危惧する声が上がってきている。いまや世界中のどの海域でも米粒ほどのプラスチック微細片が浮遊していて海の生き物たち、そして人類の未来をも脅かし始めている。

II 発生源はどこか?

毎年6月、仙台市郊外を貫通して流れている七北川の上流、中流、下流の3箇所でNGOや一般市民、企業、行政等のボランティアが参加して行う漂着散乱ゴミ調査では、河川に入ったプラスチックゴミがより低い所へ移動している様子や、それらの細微片が上流より中流そして中流より下流(河口)に多く漂着し自然分解されずに壊れていく素材特性というものを確認することができた。

最近話題のレジンペレット(プラスチック製品を製造する際の中間材料)が西日本各地の沿岸から房総半島を経て東北地方の宮域県沿岸にかけて、また本土から遠い沖縄や小笠原の各地の砂浜でも多数漂着しているのが確認されている。これは、国内のプラスチック形成工場などから川を伝って海に流出したもの、東南アジア諸国から海流に乗って来たものと二つ要因が考えられるが、漂着範囲の広さや量の多さというものを考慮すると輸送する船舶からの流出、或いは不法投棄という疑いも浮かんでくる。

 

 

 

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