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ただし、やむを得ない事由のあるときには、それを変更することができることとなっている。

(ii) 補償休日の付与の延期(第62条第1項ただし書、則第42条の4)

補償休日は基準労働期間内に与えなければならないが、次のやむを得ない事由のあるときは、その事由の存する期間、付与することを延期できることとなっている。

1 遅延その他の航海の状況に係る事由により基準労働期間内に与えるべき補償休日を与えることができないことが明らかになったとき以降において航海の途中にあるとき

2 補償休日を与えるべき海員と交代して乗船すべき船員が負傷し、又は疾病にかかり療養のため交代して乗船できないことその他の船舶所有者の責めに帰することのできない事由により、補償休日を与えるべき海員と交代して乗船する船員が確保できないとき

3 補償休日を与えるべき船員が負傷し、又は疾病にかかり療養のため作業に従事しない期間中であるとき

4 補償休日を与えるべき海員が船舶の機関、設備等の故障発生時における応急措置その他の継続しなければならない作業に従事しているとき

(iii) 補償休日の日数(第62条第2項及び第3項、則第42条の5第1項)

1 与えるべき補償休日の日数は、乗船中は、週休日を与えられない1週間当たり1日として計算した日数、下船中は、その日数の5分の7の日数である。

2 補償休日の付与の単位は、原則として1日である。

3 補償休日の与えられた日は、新たな補償休日の算定に当たっては、休日以外の労働日とみなすこととしている。

(iv) 補償休日手当(第63条、則第42条の7、第42条の8)

基準労働期間が終了する前であって、与えるべき補償休日が与えられる前に船員が解雇され又は退職した場合には、その与えるべき補償休日の日数に応じて、原則として通常の労働日の報酬の平均計算額の四割増以上の補償休日手当を支払う必要があることとなっている。

その趣旨は、基準労働期間の途中で解雇、退職等が生じた場合には、金銭補償による船員の実効的な保護を図るとともに、一定率の割増部分を付加することにより補償休日の付与の励行を確保しようとすることにある。

 

(3) 時間外及び補償休日労働

1] 臨時の必要がある場合の時間外労働及び補償休日労働(第64条第1項)

航海の開始に当たって予定し難い作業量の増加が生じた場合(例えば、濃霧の発生により航海当直に立つ海員の員数を増加する場合や、緊急に機器の故障を修理する場合等)には、時間外労働及び補償休日労働をさせることが認められる。

2] 特別の必要がある場合の時間外労働(第64条第2項、則第42条の9)

船長は、1]の場合のほか、次に掲げる特別の必要がある場合には、1日についてそれぞれ次に定める時間を限度として、労働時間の制限を超えて海員を作業に従事させることができる。

 

 

 

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