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1・3 プロペラ・補機・その他

ZP-31CP型  株式会社 新潟鐡工所

 

1 はじめに

弊社製Z型推進装置“Zペラ”は1969年に1号機を納入しましてから今日迄総出荷台数はお陰様で1,800台を超えております。この間、各馬力(プロペラ直径)対応機種の開発を初めとし、旋回装置の改善、デッキマウントタイプ(加えて跳ね上げ装置あるいは昇降装置付き)など様々な仕様のものを製作して参りました。これらは、全て固定ピッチプロペラを採用したものでした。

今までも、可変ピッチプロペラ(CPP)付Z型推進装置は石油掘削リグのスラスタ用等の為に大馬力のものは製作しておりましたが、今回紹介させて戴く「ZP-31CP型」は多くのニーズの中から設定されたものです。

 

2 主要目

ZP-31CP型は固定ピッチプロペラ(EPP)式のZP-31型をベースにCPP機能を付加したものです。表-1に主要目の比較を示します。

 

表-1

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3 開発目的

これまでZペラは主としてハーバータグ(港内曳船)用推進器として使われてきました。一方、最近ではタグボート以外にも色々な用途の船、例えば消防船・多目的作業船・曳航タグなどに多く採用される様になっております。これらの船の推進器には以下に示す様な理由から、CPP機能を求められる場合があります。

例えば消防船に於いては、主機前で大容量の消防ポンプを駆動しながらプロペラも同時に駆動する場合の主機過負荷防止の為プロペラピッチを制御するような場合です。船によっては油圧ポンプ等を駆動する場合もあります。

また、曳航タグに於いては各船速においてプロペラピッチを最適に制御することが可能となりますし、タグボート以外にもダイナミックポジショニング(DPS)を必要とする特殊船にもCPPが採用される場合があります。

ZP-31CP型の開発により、これらの船にもZペラが微力ながらも貢献出来るのではないかと期待しております。

 

4 本体構造

ZP-31CP型及びZP-31型の構造を図-1及び図-2に示します。ZP-31CP型はZP-31型にCPP機能を付加するという方針で設計致しました。

 

 

 

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