(7) 分解、組立が容易
シリンダヘッドボルトを4本とし油圧工具を採用し、同時に主軸受キャップもシリンダヘッドボルトと同一ネジサイズとし、共通油圧工具が使用できるようにしました。
連接棒は水平3分割構造であることからピストン抜きの際は、棹部のみ分解すればよいことからピストン抜き作業時間が従来機種と比較して格段に短縮できます。
(8) 発電機セットの省スペース化
発電機セットで6気筒機関と全長を比較すると3DK-20型機関は約500mm短く、機関据え付け部からのピストン抜き高さは3DK-20型機関の方がわずかながら低くなっています。
4. あとがき
シリンダ径100mm前後の小型汎用機関や自動車用機関では3気筒機関は珍しくはないものの、シリンダ径200mmの低質油焚き機関で3気筒機関は世界でもほとんど例を見ない機関です。しかしながら、ここでご紹介しましたようにこの3DK-20型機関は数多くの特長を備えていることから、市場二一ズにお応えできるエポックメーキングな機関となることを確信しています。
機関主要目
形式 3DK-20
シリンダ数および配列 列型3気筒
燃焼室形式 直接噴射式
ボア×ストローク φ200×300(mm)
定格回転速度 900(rpm)
平均ピストン速度 9.0(m/s)
正味平均有効圧力 2.15MPa{21.9kg/cm2}
出力率 19.35MPa・m/s{197.1kg・cm2・m/s}
最大爆発圧力 15.7Mpa{160kg・cm2}
最大出力(クランク軸端) 455kW{620PS}
最大出力(発電機) 420kW
低負荷使用限度負荷率 20%
全負荷最小燃料消費率 198g/kWh{146g/PSh}
使用燃料油 700cSt@50℃(CIMAC H55)