現在のところ昇進試験は行われていない。従って、この形態での一般的な昇進は、新たに卒業証書や資格証書を取得した場合である。例えば、1等級の公務員が運転免許証又は速記タイプの資格証書を取得すると、2等級に昇進することが認められる。
(2) 昇給・昇進候補者名簿の作成
昇給・昇進候補者名簿は、各省庁内の昇給・昇進承認委員会によって作成される。昇給・昇進承認委員会は等級承認委員会の管轄下にあり、大衆組織と財務の代表が委員会に加わる。
6 異動
一般的に言って、自省庁内及び省庁間の異動や勤務地を異にする異動は殆どなく、公務員はその全経歴を通じて同じ県、郡内で勤務しているようである。
公務員の異動には次の三種類がある。
1] 任命権者が職務上の必要から行う異動
2] 公務員自らが希望し、上部の承認を得た異動
3] 公務員規則上の理由による異動
1]と3]の場合については、十分な理由がなく異動命令に従わなかった場合は、公務員規則に違反したものとみなされる。
7 退職
公務員は、次の場合、身分を喪失する、
・ 死亡
・ 年金を支給され退職
・ 所属機関の承認を受けた上で、公務員自らの希望により定年前に退職
・ 部署の解散或いは消滅
・ 法律違反による罷免
政府機関の中で部署が解散或いは消滅した場合、政府は、職を失った職員に対し新しい仕事を見つけることとなっている。もし新しい仕事を見つけることができずに職員を退職させなければならない場合、国は補償金を支払わなければならない。当該公務員は退職金を受け取る権利を有する。
8 定年
公務員の定年退職年齢は、男性60歳、女性55歳である。