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9.3 油吸着 Long L Test(24時間テスト)

このテストを行うことにより、理想的な条件下つまり実験室データを得ることができ、また、ある吸着材と他の吸着材の油吸着容量を比較することができる。それと吸着材どうしの相対的なコストパフォーマンスの比較ができる。

通常の使用条件下では、完全にあるいは急速に飽和するほどの厚さの油層厚に吸着材が遭遇することはない。

それゆえこの試験では、最大吸着容量データと理想的な条件下での飽和までの経過時間が得られる。

この試験の目的は、水が競合的に存在しない理想的な条件下での最高の吸着容量を測定することである。このためこのデータは、吸着材の厚さに近いかそれ以上の厚さの油層厚にのみ使えるものである。

全ての吸着試験手順は、7節で述べたように準備したサンプルで行い、23±4℃で、行う。

 

9.3.1 タイプI(ロール、シート)油吸着24時間テスト

テスト油の厚さは、吸着材のサンプルが7.5mm以下であれば、7.5mmとする。

吸着材の厚さが、7.5mm以上であれば、油厚は吸着材の厚さと同じにする。

 

テストサンプルの重量は最小でも4gとする。吸着材を130×130mmに鋭い刃物でカットし、最初の重量を記録する。

サンプルを油の入った容器の中に入れ、油の上で自由に浮くようにする。

24時間±30分後、吸着剤サンプルをクリップで挟み、垂直方向に引き上げ、30±3秒間油を切る。

上皿てんびんの皿を吸着剤サンプルの下に置き、落ちる油をキャッチしつつ、素早く吸着材サンプルを皿の上に置く。そしてサンプルの重量を量る。

吸着材1g当たりの油吸着量を計算する。

この過程を3回行ない平均を出す。もし、1回でも平均値から15%以上離れたものがあれば3回の測定をすべてやり直す。

 

9.3.2 タイプII(ルース、粒状)油吸着24時間テスト

テスト油の厚さは、吸着材のサンプルを容器の中に撒いた厚さが7.5mm以下であれば、7.5mmとする。

吸着材のサンプルを容器に撒いた厚さが、7.5mm以上であれば、油厚は撒いた吸着材の厚さと同じにする。

 

テストサンプルの重量は最小でも4gとする。吸着材をバスケットの中に入れ、最初の重量を記録する。

バスケットを油の入った容器の中に入れ、吸着材が油の上で自由に浮くようにする。

24時間±30分後、バスケットを引き上げ、30±3秒間油を切る。

上皿てんびんの皿をバスケットの下に置き、落ちる油をキャッチしつつ、素早くバスケットをさらの上に置く。そしてサンプルの重量を量る。

 

 

 

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