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なお、供試体11及び供試体16の吸着材の中身は同じ製品である。

供試体15は約4時間経過後ほぼ油中に沈降したものの、油面から供試体を確認することができた。その後、48時間経過しても状況に変化は認められず、水中には沈降しなかった。

 

(3) 吸水性能(表1-2-10〜表1-2-11)

各供試体の真水及び天然海水による吸水性能については、一部供試体に僅かながら沈降傾向を示すものも見受けられたが、本試験における静置時間では全ての供試体は水面に浮上しているとともに、形状の変形も認められなかった。試験結果をマット型、ピロー型及びブーム型については表1-2-10に、ルース型については表1-2-11に示す。

なお、表に示す吸水量は吸油量と同じく単位重量当たりのものである。

 

1) マット型

一部の供試体では静置時間の増加に拘わらず吸水量に変化が認められないものもあるが、全体的に静置時間が長くなると吸水量は増加傾向を示す。

真水と天然海水の違いによる吸水量は、静置時間15分では真水の方が多いものもあるが、静置時間24時間では供試体1を除き天然海水の方が多い。

2) ルース型

試験の結果、吸油試験同様目開きの違いによる吸水量にさほど大きな差は認められず、供試体がこぼれ落ちない目開きであればどのサイズのふるいを試験に用いても、吸水試験にあまり影響を及ぼさないことが判明した。

全体的に静置時間が長くなると吸水量は増加傾向を示す。

真水と天然海水の違いによる吸水量は、供試体5、供試体6及び供試体9は各静置時間においても、真水の方が天然海水より吸水量が多い。供試体7及び供試体8は逆に天然海水の方が真水より吸水量が多い。中でも供試体8の天然海水における静置時間24時間の吸水量は自重の15倍近くとなっている。

3) ピロー型

供試体13を除き、各供試体とも真水、天然海水を吸水するもののその量は少量である。供試体13は静置直後から試験水が染み込み、静置時間15分では供試体の表面まで染み込むが、静置時間24時間でもその状況に変化は認められない。

4) ブーム型

各供試体の吸水量は、試験水の種類、静置時間にほとんど関係が無く、極めて少量である。

 

 

 

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