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ルース型の性能試験で用いるふるいは、供試油吸着材がこぼれ落ちないような網目として、JIS Z8801のふるいを使用することとした。このふるいの目開き(μm)は、1,700、1,400、1,180、850、710、600、500である。これらのふるいにルース型の油吸着材の厚みが1cmとなる量をとり、これを供試体とし重量を計測した。

3) ピロー型(写真1-2-10〜写真1-2-14)

市販されている状態そのものでは試験容器に入らないため、供試体10(古紙綿)は9ブロック中の1ブロックを切断したものを、供試体11(天然パルプ)及び供試体14(ポリプロピレン)は1/4に切断し切り口をホチキスで閉じたものを、供試体13(泥炭)は縦横10cmに切断したものをそれぞれ供試体とし重量を計測した。

4) ブーム型(写真1-2-15写真1-2-18)

市販されている状態そのものでは試験容器に入らないため、供試体15(古紙綿)は1/2に切断し切り口をビニール紐で綴じたものを、供試体16(天然パルプ)、供試体17(特殊処理活性炭)及び供試体18(ポリプロピレン)は、直径の約3倍の長さに切断し切り口をビニール紐で綴じたものをそれぞれ供試体とし重量を計測した。

5) その他の型(写真1-2-19)

供試体19(ポリプロピレン製ポンポン)は、ポンポン状のもの1個を供試体とし重量を計測した。

 

(7) 供試油

供試油はC重油(JIS K2205 3種1号)及び天然海水を用い人工的に作成したC重油のムース化油とし、供試油の粘度等の物性値は次の方法により求めた。

1) C重油 

試験方法 計測結果

動粘度:JIS K 2283に規定する試験方法 1℃-9,032cSt

9℃-2,312cSt

比重:JIS K 2249に規定する試験方法 0.9989(15/4℃)

流動点:JIS K 2269に規定する試験方法 -10.0℃

2) ムース化油

試験方法 計測結果

水分:JIS K 2275に規定する試験方法 64.8vol%

静粘度:回転粘度計 20℃-17,000cp

以後、粘度に関する表現は単に数字の記載を以て表すこととした。

3) C重油の試験粘度

ドラフト版では試験油の粘度について軽質油(1〜10cp)、中質油(200〜400cp)、重質油(1,500〜2,500cp)及び風化油(8,000cp〜10,000cp)の4種と定めている。本調査では高粘度油に対する吸油性能を求めることが目的であることから、ドラフト版の重質油と風化油の粘度を参考とし、概ね2,500cSt及び9,000cStの2種とした。

 

 

 

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