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(8) 使用機器

本調査には次の機器等を使用した。

恒温器:サンヨー製インキュベーター MI-252 温度調整精度±0.2℃

上皿天秤:島津製作所製 LIBROR EB-3200H 最小表示0.01g

手秤:0〜500g、0〜1,000g、0〜20kg

金網:直径1mmの針金をふるいの目の長さが17mmのメッシュ状に編んだもの

ふるい:JIS Z8801

 

2 試験結果

(1) 吸油性能

各供試体の試験結果を表1-2-2〜表1-2-9及び図1-2-1〜図1-2-18に、試験状況を写真1-2-20〜写真1-2-116に示す。

昨年度の油吸着材の吸油性能調査はマット型で、供試体の面積を同一として実施したことから供試体1個当たりの吸油量を用いて吸油量の評価を行った。

本年度は、種々のタイプの油吸着材の吸油性能を調査するため、マット型を除き、供試体の長さ、幅、重量はバラバラであり、統一した規格で実施することができないことから、供試体1個の吸油量で評価することはできない。

このため、今年度の調査の評価に当たっては「単位重量当たりの吸油量」を用いることとした。以後に記す表及び図については、全て単位重量当たりの吸油量で表している。

1) マット型(表1-2-2、表1-2-3図1-2-1図1-2-4写真1-2-20写真1-2-35)

各粘度において全供試体とも静置時間が長くなるほど吸油量は増加し、24時間では完全に飽和している。2,312cStの場合、各供試体とも静置時間15分から同24時間の吸油量は僅かな増加であり、この程度の粘度では比較的短時間で飽和に達する。昨年度の調査でも約8,000〜49,000cStでは、およそ30分で飽和状態に達することが得られている。

静置時間が同じ場合、粘度が高い方が吸油量が少ないという傾向があるが、供試体1(ポリプロピレン)は逆に多くなっている。また、供試体2(カポック)を除いて、静置時間の違いによる吸油量の差は0.3〜3.2gと小さいが、供試体2は10.8gと開きが大きい。

また、試験中の供試体の挙動については、各供試体とも油面に浮上しており沈降するものはなかった。

なお、昨年度の調査では「油切りの時間」を5分間としており、今年度は30秒間であることから、「油切りの時間」の違いによる吸油量の差違について調査を行った。調査は供試体4を選定し、2,312cStの供試油で静置時間5分及び15分における「油切りの時間」を30秒、1分、3分、5分とし、吸油量を求めた。調査結果を表1-2-3に示す。このデータから考察すると、「油切りの時間」の差による吸油量の変化は極めて微量であり、本試験方案の「油切りの時間30秒」は、適切な油切りの時間であることが証明された。

 

 

 

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