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1) 供試体1

1] 水面の状況(図1-1-6図1-1-8)

イ 平水中では、可動堰が一定量沈下し油水が流入するが、波浪中では可動堰が波底に位置した時、一時的に多量の油水が流入する。試験油3の波浪での性能試験中、可動堰が波底に位置した時の油水の流入状況を写真1-1-5に示す。

ロ 本回収装置は、3個のフロートに支持されていることから波浪への追従性が良い。

 

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写真1-1-5 供試体1 波浪・試験油3での試験中、可動堰が波底の位置にあるときの油水の流入状況

 

2] 油種(粘度)(図1-1-9図1-1-11)

イ 試験油3の平水時の試験では、可能な限り油のみを回収することを考慮し、可動堰の沈下量を少なくするためパワーパックの出力を絞って試験をしたところ、油は流入しているが粘度が高いためスクリューポンプ内に流れ込まなかった。このため、途中で出力を上げ、可動堰を下げたところ大量の油水が流入し、以後、順調に回収することができた。本油回収装置にあっては粘度の高い油を回収する場合、大量の水とともに回収しなければならない。

ロ 本試験の粘度範囲(約100〜15,000cSt)では、油は問題なく堰を越えホッパー内に流入し、ツィン・ディスク・スクリューポンプで移送(回収)することができた。

3] 回収油水の状況

本油回収装置は堰式であるため、大量の油水を回収する。また、回収された試験油はポンプにより混濁され気泡を生じる。

4] その他の状況

イ 回収準備等

本油回収装置の運転準備には、本体及びパワーパックともクレーン等重機を必要とする。

 

 

 

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