(2) 国内の舶用工業(舶用機器製造)の生産動向
1980年代後半の第二次造船不況に伴い、舶用機器の生産額も1987年には約6,500億円まで減少したが、その後、新造船需要の回復に伴って1992年までは増加傾向で推移した。しかし1993年以降は、新造船の船価下落に伴う製品価格の下落により、生産額は減少傾向に転じた。また、1997年は、造船業が外航船を中心に高水準の建造量を確保したことから再び増加に転じている。
一方、輸出額は1990年代に入って低迷していたが、1996年以降上向きはじめ、1997年は海外での大型船建造の好調や円安の進行などを背景に前年比24%増と急増し、生産額全体の増加に貢献した。また、輸入額も、艤装品、舶用補助機械、舶用内燃機関などを中心に、1997年は増加に転じている。