日本財団 図書館


【基準】

 

(8) タンク内作業

事業者は、タンク内部で有機溶剤業務に従業員を従事させるときは、次の措置を講じなければならない。

ア. 作業開始前にタンク、マンホールその他有機溶剤が流入するおそれのない開口部を開放する。

イ. 従業員の身体が有機溶剤により著しく汚染されたとき、及び作業が終了したときは、身体を洗浄させ汚染を除去すること。

ウ. 事故が発生したときに従業員を直ちに退避させることができる設備、又は器具を整備しておくこと。

エ. 有機溶剤を入れたことのあるタンクについては、作業開始前に次の措置を講ずること。

a. 有機溶剤等をタンクから排出し、接続するすべての配管から有機溶剤等が内部に流入しないようにすること。

b. 水又は水蒸気を用いてタンク内部を洗浄し、使用した水、水蒸気等をタンクから排出すること。

c. タンクの容積の3倍以上の空気を送気し、若しくは換気するか、又は水を満たした後、水を排出すること。

(9) 事故の場合の退避等

事業者は、次の各項に該当する事故が発生し、有機溶剤による中毒のおそれのあるときは、直ちに作業を中止し、従業員を当該事故現場から退避させなければならない。

ア. 作業場の局所排気装置、プッシュプル型換気装置、又は全体換気装置の機能が故障等により低下し、又は失われたとき。

イ. 作業場の内部が有機溶剤等で汚染されたとき。

事業者は、事故現場には有機溶剤の汚染が除去されるまで従業員を立ち入らせてはならない。

 

2. 濃度の測定及び評価

(1) 測定(スチレン、アセトン、トルエン、メタノール等)

事業者は、有機溶剤業務を行う屋内作業場について、6か月以内ごとに1回、定期的に当該有機溶剤濃度を測定しなければならない。

 

事業者は、測定の都度、次の事項を記録し、これを3年間保存しなければならない。

a. 測定日時   b. 測定方法

c. 測定個所   d. 測定条件

e. 測定結果   f. 測定を実施した者の氏名

g. 測定結果に基づいた従業員の当該有機溶剤による健康障害の予防措置を講じたときは、当該措置の概要。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION