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【基準】

 

8. 危険物保安監督者

事業者は、甲種又は乙種危険物取扱者で、6月以上危険物取扱いの実務経験を有する者のうちから危険物保安監督者を定め、その者が取り扱うことができる危険物の取扱作業に関して保安の監督をさせなければならない。

事業者は、危険物保安監督者を定めたときは、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。これを解任したときも同様とする(法第13条)。

危険物保安監督者は、危険物の取扱作業に関して保安の監督をする場合は、誠実にその職務を行わなければならない(危政令第31条)。

 

【解説】

 

8. 危険物保安監督者

(1) 危険物保安監督者を定めなければならない事業場

危険物保安監督者を定めなければならない事業場は、おおむね次に掲げるもの以外のものと規定している(法第13条、危政令第31条の2)。 

ア. 屋内貯蔵所又は地下タンク貯蔵所で、指定数量の30倍以下のもの(引火点が40度以上の第4類の危険物のみを貯蔵し、又は取り扱うものに限る。) 

イ. 引火点が40度以上の第4類の危険物のみを貯蔵し、又は取り扱う屋内タンク貯蔵所又は簡易タンク貯蔵所

ウ. 指定数量の倍数が30以下の屋外貯蔵所

エ. 指定数量の倍数が30以下の一般取扱所(引火点40度以上の第4類の危険物のみを取り扱うものに限る。)で次に掲げるもの

a. ボイラー、バーナーその他これらに類する装置で危険物を消費するもの

b. 危険物を容器に詰め替えるもの

したがって、事業場においては、表5-1に示すように第4類の危険物の中でも引火点が40度未満のもの及び第5類の危険物(硬化剤)を貯蔵し、又は取り扱っていること、さらに場合によっては第2類の危険物(引火性固体)なども貯蔵し、取り扱うことを考慮して、危険物保安監督者の選任の要否を判断しなければならない。

(2) 危険物保安監督者の業務

危険物保安監督者の業務は、おおむね次のとおりである(法第13条、危規則第48条)。

ア. 危険物の取扱作業の実施に際し、定められた基準及び予防規程等の保安に関する規程に適合するように従業員に対し必要な指示を与えること(法第10条)。 

イ. 火災等の災害が発生した場合は、従業員を指揮して応急の措置を講ずるとともに、直ちに消防機関その他関係のある者に連絡すること。

ウ. 危険物施設保安員を置く事業場にあっては、危険物施設保安員に必要な指示を行い、その他の事業場にあっては、定められた業務を行うこと(危規則第59条)。

エ. 火災等の災害の防止に関し、当該事業場に隣接する製造所等その他関連する施設の関係者との連絡を保つこと。

オ. 前各号に掲げるほか、危険物の取扱作業の保安に関し必要な監督業務

上記のうち、定められた基準(法第10条)及び予防規程についてはこの指導基準の第5条(危険物の貯蔵、取扱い)を参照。

 

 

 

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