(2) NOx値のテストサイクル計算結果
IMOテクニカルコードにおいて規定されている、D2モードおよびE2モードのテストサイクルで計算したNOx値を図5に示す。図は、標準燃料Cを基準とした場合のD2、E2各モードにおけるNOx値の変化割合を見たものである。
D2モードにおいて、燃料Bで2.4g/kWh、燃料Aで4.7g/kWh増加する。また、E2モーにおいて、燃料Bで1.5g/kWh、燃料Aで3.2g/kWh増加する。E2モードよりもD2モードのほうがセタン指数低下に伴うNOx値増分量は大きい。これは、D2モードのほうが、低負荷におけるNOx値のテストサイクルの重み係数が大きいためである。
燃料のセタン指数が40以下になると、低負荷域におけるNOx排出量が増大し、特に、D2モードではNOx値増加に与える影響が非常に大きい。