これは、ほんとうに来たのがよかったのかどうか、難しいところですけれども、いきなり来てしまいましたので。はっきり申しますと、いまだにD/D調査は、今年度になっているにもかかわらず、まだやっていません。というのは、ことしやっている案件というのは、常に1年前以上に仕込んでいるわけですね。ところが、よもや連携D/Dなんていうことで、詳細設計が30億も来るとは思っていないところで来てしまいましたので、今何とか、今までJICAがF/Sやって、D/Dの鳴るものとか、あるいは、OECFさんが、「もうこれはエンジニアリングサービスでやります」というようなものをはがしてJICAでやるかというようなことで、いまだに協議中です。何とか年度内にやらないと、せっかくいただいた30億どうなるんだということがありますけれども、一部は普通のマスタープランやF/Sに振り向けざるを得ないところはありますが、そういったところであります。
あと、注目するべきところは、援助効率促進費ですね。これは5.8%と増えてまして、これは年々増えているということで、これは評価関係。第三者評価とか、フォローアップ評価、それから連携評価で、OECFさんと一緒に連携で評価したりとか、有識者評価とか、評価関係の予算が増えている。あと、当然プロジェクトファイリング関係の予算ですね。そういったことで、大蔵当局も、事業を円滑化するために、これは重要だということ認めていただいて、増えています。
次のページに、今度は開発調査関係がありますけれども、大体250億ちょっとということで、そのうち、受託金、これは通産省受託金が、前は100億ぐらいあったんですけれども、若干これも減って、八、九十億弱ということです。これは主に、資源エネルギー庁と通産省から来ているお金です。ですから、鉱工業案件、あるいは金属事業団さんの資源開発関係とかということで、社会開発が200億で、あと農林関係が50億ぐらいあります。事業実施の推移というところで、大体件数的には、100件程度新規になっているということで、継続200件で、大体300件ぐらいが毎年動いているという形になります。
それで、7ページにいきますと、過去9年度、8年度、7年度の案件数の推移ですけれども、これを見ますと、やっぱりアジアが増えていますね。減っているかと思ったんですけれども、増えているということで、その中でも、ASEANだけでも80件やっていますから、全体300件ということで、9年度が320件、8年度が320件、7年度が312件ということです。地域別に見ますと、アジアで50%以上やっているということで、最近はアフリカが16.3%と増えてきているということと、あと欧州地域というのも若干増えてきているということが言えます。
それから、12ページに飛びますけれども、先ほど、大体670件ぐらいがF/Sで、431件、64.3%が実施済、進行中であるというところで、じゃ、その資金調達はどうなっているかというようなフォローアップ調査の結果があるわけです。それでいきますと、円借款の実施済というのは52%、それから、一部実施済、大体JICAで提言しても、全部はやらないで、一部の場合もあるわけですけれども、それが39.1%ということで、それで合計すれば、67.3%ですね。
あと無償資金協力。実施済が24.8%と、一部実施済が28.2%。
輸銀融資は結構少ないですね。3件程度しかない。
国際機関が38件あります。ちょっと内訳を調べてみましたところ、一番多いのは世界銀行ですね。38案件中18件が、世銀が拾ってくれたというか、つながったと。次いで、アジア開発銀行が15件。それから、アフリカ開発銀行が4件。それから、米州開発銀行が3件。あと、IFATとか、OPECとか、中米経済統合銀行が1件ずつということで、基本的には、円借款なり無償なりで拾っているのが六十七、八%になっている。
あと、他の援助国というのもありまして、25件あるということです。結構他の援助国が拾ってくれたというか、そういったこともあるということで、これがフランスが最も多く、9件。その他、米国、英国、ドイツが4件。それから、オーストラリア、クウェートが各2件ということです。
あとは、民間資金、それから自己資金が100件ということで、かなりこれはアジアとかASEANとか、自己資金で、マレーシアとかの中進国になりますと、もうファイナンスはいいということです。マレーシアなんかは、一時日本政府としては、環境案件とか、そういったものについては、円借款をやると言っていたんですけれども、マハティール首相は、そんなソフトローンでもないハードローンで─結局10年前ぐらいは1ドル220円ぐらいだったのが、そのとき借りたとすると、今度返すとき100円ですから、はっきり言って、リンギットなんかドルとなっていますから、原資自身が倍近くになるわけですね。だから、利子が安上がりで、何を言っているんだという感じで、マハティール首相なんかは、「冗談じゃない」と言っていたんですけれども、ここに来て、マレーシア政府は、やっぱり円借款貸してくれということになっていますから、やっぱり、途上国の台所事情というのは、まだまだ安定していないというか、そういったことで、また円借款の率が上がるというか。そういった意味でも、JICAとOECFの連携ということで、一層強化していきたいと思うんです。
ただ、残念なことに、というか、これは政府の決定ですけれども、OECFさんと輸銀さんが2000年には一緒になると。もともと同じビルにいますから、あんまり変わらないのかもしれませんけれども、実際