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民間投資を非常にこの国は求めておりますし、投資の促進策をとっております。こういう意味で、民間投資、こういったものでこの国がようやく全体としてバランスがとれている。貿易収支は大きくマイナスでありますけれど、外国の援助、それから直接投資、借り入れはわずかでありますけれど、こういった形で何とか国が回っているという現況でございます。

次に、このOHPは、カンボディアの主な都市といいますか、工業と観光産業の中心をここに書いてございます。

プノンペンというのは首都でございます。大体人口が100万といわれておりますけれど、工業、観光の中心であります。

それから、これがメコン川でございまして、上流に100キロほど行ったところにコンボンチャムという町がございますしここがこういう産業の1つの中心になりかかっているというぐらいかもしれません。まあまあの町があります。

北のほうに行きまして、これがタイの国境でございますけれど、バッタンバンという町がございます。これが産業といいますか、農業の集散地の中心になっております。

それからもう1つ、シュムリアップというところがございまして、これが観光、ツーリズムの中心でございますけれど、アンコールワットの遺跡があるところでございまして、1つの大きな中心でございます。

それから、ここに書き忘れてしまいましたけれども、シハヌークビルという町で、港がございます。ここがこれから大きな産業の中心になりますし、またガンボディアで数少ない海浜リゾートとしての開発が進められております。

大体交通の話でも出てくる地名はこのぐらいのところであろうかと思います。

それから次に、テキストの7ページを見ていただきたいのですが、これが私が行きました公共事業運輸省の組織図でございます。大臣がおりまして、幹部が上のほうにおるというところでございまして、日本の運輸省と建設省が一緒になったような組織なんですけれど、左側のほうから、Director General of Administrationというのがございまして、これが日本の官庁でいう大臣官房に当たるんでしょうか、会社でいえば、総務部門、管理部門になるところでございます。

その次が、Director General of Transportationというもので、これが日本の運輸省の中の自動車でございますとか、海上交通局とか、あるいは海上技術安全局、こういったものが入っている組織でございます。

それからその隣、右側真ん中にありますのが、公共事業をやっているところでございまして、ここが名のとおり、いろいろ建設をしている部門であるわけであります。

それからその次が、監察官といったような組織でございます。

それから、右から2つ目のちょっと下に入っているState Enterprisesというものがございますけれども、国営企業があります。この中に、例えば、鉄道局、カンボディア国鉄があります。

それから、港湾局、この国には、日本の運輸省港湾局というような、私がおるような組織はございませんで、2つの大きな港ごとに独立した港湾局が設立されています。

あと、たくさん国営企業がありまして、木工所でありますとか、レンガ工場でありますとか、トラック会社とか、そういう社会主義時代のものであるわけですが、これがほとんど民営化を進めておりまして、現業といいますか、ほとんど民営化されております。

それから、一番左端なんですが、各州とか、それから直轄市、こういったところに公共事業部というのがございまして、地方部局がずっとある、こういうようなことでございます。日本と違いまして組織は頻繁に変わりますので、きょう現在この形になっているかどうかは、ちょっと私は確認をしておりません

申しわけないのですけれど、もうちょっと一般的な背景の説明をさせていただきます。次のページ、8ページでございます。

どこの国でも、日本でもかつてそうであったわけですが、公共投資というものは、こういう5カ年計画をつくって、今はやっておりませんけれど、各分野にどれぐらい投資をするのかということを決めております。表2.1が、先ほどお話しいたしました5カ年計画の中で、交通、通信、これが一番大事だということで、5億ドル、600億円ぐらいになるんでしょうか。そういったようなものを投資しよう。そしてそれが全体の投資のうち約4分の1、これだけ力を入れようと考えているわけでございます。

 

 

 

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