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そういうぽんこつバス、ぽんこつトラック、ぽんこつ自動車と言っていいんですか、ぽんこつという言葉はちょっとカットしてください。あまり新しくない自動車が多く走り過ぎているということで、こういう広い国でありながら大気汚染がひどうございます。特にリマ市内の大気汚染はかなり悪い。ということで、2000年を目標に車検制度を導入すると言っておりますけれども、南米というのは、これは東南アジアでも同じようなことだと思いますけれども、2000年と言ったら、そこから10年から先見ておかないと、なかなか実行にはならないだろうと考えております。

それから、空港・航空ということでございますけれども、リマ市内のすぐそば、約10キロぐらいのところにホルヘ・チャペス空港というのがございまして、これが滑走路1本で、隣には空軍と陸軍の飛行場があるという状態のところにございます。現在、これについては日本の資本がちょっと入りまして、ODA絡みの話もあるんですけれども、無線誘導装置関係とか無線装置について協力体制が敷かれていると。これも予定どおりいくのかいかないのか、よくわからないですけれども、そういう動きがございます。ですから、本来、ペルーとしては、ここを中南米のハブ空港としたいという話をしているようですけれども、なかなか滑走路がこれ以上延びないとか、移設することを考えているという状況でございます。

それから、鉄道でございますけれども、(資料 図-7参照)そう長い鉄道が走っているところはございません。一番長いところが、チチカカ湖のそばなんですけれども、ボリビアとの国境近辺での、ここがチチカカ湖になるんですけれども、ここの線、それからリマ市内に貨物線路が少しある。ここから上がペルーでございますので、こっちはチリとボリビアになりますので、ボリビアの線路の充実に比べてどうなのかというのは、これを見てわかると思いますけれども、基本的にこの辺は観光路線でございまして、3,800メートルぐらいから3,200メートル、後で観光で申しますけれども、マチュピチュのある近辺まで2,800メートルぐらいのところをとことこと、1メートルあるかないかぐらいの狭軌道の電車が走っている状況でございます。

市内では、一部、高速鉄道を走らせるということで、フジモリさんの前政権が手をかけたのがあったんですけれども、お金がかかり過ぎるということで、これも途中でとまっておりまして、今、7キロぐらいできて、私が帰ってくる間際に動き始めたというのを見ましたけれども、わずか7キロなものですから、ほとんど利用価値がないなという状況でございます。(資料 図-8参照)

港湾・海上輸送関係ですが、もともと私、船舶検査官でございますので、もう少し造船とかもここに盛り込めばいいんですけれども、盛り込むほどのものがないということで、ここに一切書いてないんですけれども。先ほど申しましたように、南のほうからいろいろ資源が出ます。ボーキサイトとか鉄鉱石ですとか、アルミであるとか、スズであるとかの原石が出てくるということで、どんどん船が出ていくと。ここにカヤオとCとありますけれども、カヤオ、カジャオ、カリャオ、どうでもいいんですけれども、大体そんな読み方をするところがございまして、ここがリマ市内でございまして、最大の港と言われる。

先ほど申し上げましたように、アマゾン川の源流をなす地区にイキトス、ユリアマグナスと言うんですかね、私、行ったことがないのでわからないんですけれども、この辺にも結構船が上がってきて、ブラジル側へ出て持っていくと。ないしは、向こうから上に資材を運んで、ここまで来て、ここから車で走ってくるとか、そういうことを考えているようでございます。

次、お願いします。観光ですが、今回の皆様方の中に観光関係の方もたくさんいらっしゃるんじゃないかと思いますけれども、ペルーの国の政策ということでは、観光、鉱工業、農業、漁業というのが4つの重大政策ということで、実際、鉱工業と書いてありますけれども、工業はほとんどございません。実際ありますのは、鉱業のほうが多うございます。農業というのも、近辺にはございますけれども、外に対して輸出するほどのアクセスが整っていないということで、国内需要で終わっている。漁業もまさに水物でございまして、一昨年のラニーニャといってエルニーニョの反対現象なんですけれども、冷水が非常に上がってきまして魚がとれなかったと。今年は、その反対にエルニーニョで温かい水が下がり過ぎて海温が上がってきて、一昨年と昨年の海水の温度差を漁業関係者に聞いてみましたら、8.5度あるということで、どっちもよくないと、この中間がいいんだということでやっていましたけれども、アンチョビーというカタクチイワシがこの辺の沖でたくさんとれるはずなんですが、今年は全くとれないと。したがって、日本のマグロ船がイワシをえさにしたいということでたくさん寄るんですが、そのイワシが手に入らないということで非常に苦しんでいるようでございます。

 

 

 

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