第3章 「タイ」
第1節 タイの基本的指標:出所:JETROなど
国名:
タイ王国(Kingdom of Thailand)
国土面積:
513,115k平方m(日本の1.36倍)
人口:
6,080万人(97推定)
首都:
バンコク
言語・宗教:
タイ語 小乗仏教
通貨:
98年9月 1ドル=39.05バーツ
農林水産:
タイ国民は大陸性といわれ、農業を基本とする国であり、1980年後半の日本などの安い工賃を求めた資本移動によって一気に工業化が進み、アジア新興経済諸国の中心にタイが浮上した。コメはもともと有力な輸出国で、コーヒー豆、天然ゴム、牛、養鶏、養豚など畜産も盛ん。生糸、蜂蜜、原木も扱う。漁獲量も年350万トン規模に上る。
鉱業:
石炭1.2万トン、亜炭・かっ炭1708万トン、原油142万トン、天然ガス354千兆ジュール、鉄鋼17万トン、鉛鉱7900トン、すず、タングステン、マンガン、アンチモン、燐鉱石、塩など
工業:
コプラ、パーム油、塩、粗糖、肉類、皮革、ビール、紙巻、綿糸、パルプ、プラスティック、粗鋼、すず、電化製品など
貿易依存度'95年:
輸出35.2%:'95年566億ドル:食料品、燃料、工業・電化製品、機械、魚介
輸入46.0%:同714億ドル:工業・電化製品、自動車、鉄鋼、化学製品
観光:観光客617万人規模 観光収入 58億ドル規模
外貨準備高:
'95年362億ドル規模がアジア通貨危機で底をついたといわれる。
政治情勢:
96年11月に成立した新希望党チャワリット政権は6党連立の下、97年後半バブル経済破綻を嫌った短期外国資本の引き上げに起因するタイ発のアジア通貨危機が勃発。97年11月に民主党チュアン・リークパイ党首を首班とする8党連立政権が成立し、国民生活を直撃した物価上昇、雇用不安などに対しIMF指導の経済復興の優等生として国の再建に取り組み政情は安定している。もともとタイの政権交代は無血であることが有名である。
経済情勢:
IMFの指導下、景気回復のための積極財政政策も加味しつつ、基本に立ち戻って農業重視の経済発展にも配慮し、経済回復の歩調を速めている。ADBの経済見通しでは、98年▲7.0%、99年0.5%と僅かではあるがプラスに転じ改善に向かう模様。