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4) インフラ開発プロジェクト

4) 1 アジア開発銀行(ADB)の調査に基づくインドシナ地域道路プロジェクト

大メコン圏(GMS)は、現在6カ国により構成されている。それらはカンボディア、ラオス、ミャンマー、タイ、ヴィエトナム、中華人民共和国の雲南省である。

アジア開発銀行(ADB)は、大メコン圏開発に重要な役割を果たしている。ADBはメコン圏の経済協力促進のための、仲介役及び事務局となってきた。また、機能別に区分された7分野でマスタープランを調査してきた。7分野とは、運輸、通信、エネルギー、貿易・投資、人材開発、観光、そして環境・天然資源管理プロジェクトである。しかしながらこの報告では、メコン圏の基本的な交通手段としての、道路開発にのみ焦点を当てたい。

ADBは、道路プロジェクトのマスタープラン調査に援助を行っている。メコン圏の運輸部門の研究の中で、9つの道路プロジェクトが提案されている。それらは、

R1: バンコク─プノンペン─ホーチミン市─ブンタウの道路プロジェクト

R2: タイ-ラオス─ヴィエトナムの(東西回廊)プロジェクト

R3: ミャンマー、ラオスを経由するチエンラーイ─クンミンの道路改良プロジェクト

R4: クンミン─ラジオの道路システム改良プロジェクト

R5: クンミン─ハノイの道路改良プロジェクト

R6: 南ラオス─シハノウクビルの道路改良プロジェクト

R7: ラジオ─ローレム─ケンツンの道路改良プロジェクト

R8: 雲南省南部─タイ北部─ラオス北部─ヴィエトナム北部の道路改良プロジェクト

R9: タイ北東部─ラオス南部─カンボディア北東部─中部ヴィエトナムの回廊道路改良プロジェクト

これらの道路の詳しい位置は、図2に示されている。

道路プロジェクトの目的は、主として国家間の道路の接続を改善することである。

上記プロジェクトの内容としては、単純な表面舗装、拡幅、再建から時として、新たなルートに沿った道路建設にいたるまで多様である。

 

4) 2 ASEANハイウェイネットワークプロジェクト

ASEANハイウェイの構想は新しいものではない。この構想は、ほぼ40年間続けら

 

 

 

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