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その場合、国内、国際両方の輸送網が効率的に機能しなければならない。タイは地理的に、インドシナの陸上及び航空輸送の要所である。ヨーロッパ路線がインドシナヘ乗り入れる際のハブ空港や、オーストラリアや日本への乗り継ぎ地点としても地の利がある。またインドシナ地域内の緊密な経済協力が、タイの海上輸送に利益をもたらすことも明らかである。

前に述べたように、タイは東南アジアの中心部に位置し、その国境をミャンマー、ラオス、ガンボディア、マレーシアの4カ国と接している。現在タイとラオスの国境線は1,730km、タイとガンボディアでは725km、ミャンマーとは2,387km、マレーシアとは672kmである。タイと近隣諸国の間には、国境越えの地点がたくさんあるが、ここではインドシナ諸国との国境地点のみを以下に述べることにする。

<タイとラオス国境>

チェンコーン、ファイコンタリ、チェンカーン、スリチェンマイ、タボ、ノンカイ、ブンカーン、タウタエン、ナコーンパノム、タパノム、ムクダーハーン、ケーマラー、ピブーンマンサーハーン経由

<タイとカンボディア国境>

チョンチョム、アランヤプラナート、クローンヤイ経由

図1はタイとラオス、カンボディアとの国境越え地点を示している。

これらの国境越え地点は、インドシナ地域の国境貿易に重要な役割を果たしている。表4はタイとラオス、タイとガンボディアの1994年と1997年の国境貿易額を示している。

タイとラオスとの国境越えは主として、メコン川第一国際橋のあるノンカイや、陸上の国境地点であるファイコーンとウボンラーチャタニーを経由する場合を除き、フェリーにより行われる。

ノンカイの橋を利用してメコン川を越える通行は昼間のみ許され、一日に約300台の車が通る。

 

 

 

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