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・ 主要国道の持続的復旧。国道6号および国道7号は、この2本で国土全体の約半分をカバーするものであるにもかかわらず、そのほとんどは現在、悲惨な状態にある。国道5号および国道3号もまた、復旧を必要としている。国道2号の方は、ヴィエトナム国境まで延長が計画されており、人口の密集したデルタ地域との交易を便利にするであろう。

・ バイパスとしての国道51の復旧あるいは再建。プノンペン周辺の交通渋滞を緩和するとともに交通コストを削減するため、バイパスとして、また将来の環状道路の一部として使用される。

・ 橋やフェリー渡し場の復旧および再建の継続。非常に多くの渡河部分が、主要国道においても、ボトルネックとなっている。現在の多くの橋は、重量制限が20トン以下で、崩落もまれではない。

・ 道路保全支援。予防的メインテナンスの費用は、数年間は使用者から徴収することによって賄われるが、機材などの面での初期支援は必要である。

MPWTの他の目的は、主要国道の復旧とは別に、大きな発展可能性のある地域へのアクセス、すなわち、下位レベルの国道、県道(参照:参考地図、道路ネットワーク改良計画)を提供することである。

 

民間部門の役割と参加

カンボディア王国政府は、強力に民間投資を支援している。道路輸送インフラストラクチャーの実施面および財政面への民間部門の大きな関与が、国内外の投資家に期待されている。国道ネットワークヘの投資は、まず適切なレベルのアクセスを再構築し、過剰な交通、保全コストを削減するために、既存の道路の復旧あるは再建に重点が置かれる。優先権は、国内および国際的な交易、あるいは国際旅客業の発展にとって決定的な道路、あるいは重要な自然資源または都市化した地域を持つ孤立した地方へのアクセスを供給する道路に与えられる。こうした道路のうちでの優先順位は、経済的・社会的規準に従い、また環境的、戦略的、その他関連効果を考慮に入れて決定される。政府の政策は、民間請負業者の開発を促進することにあり、この政策は主要な寄付者、融資者の支持を受けたものである。これは、アジア開発銀行からの融資による1994年─1997年特別復旧支援プログラムの目的であった。これには国道およそ500kmの復旧が含まれていた。国内の民間請負業者もMPWTから小規模工事の入札に招かれ、その多くを受注した。国道6号の約30km、国道5号の約50kmは、それぞれマレーシアとシンガポールの業者によ

 

 

 

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