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シアヌークビル港経由の輸送

現状

さまざまな要因により輸送量は現在、急速に増加しつつある。そうした要因には制度的、経済的なものに加え、過去5年間の復旧工事によるプノンペン港の混乱も含まれる。シアヌークビル港の取扱高は、1992年は28万4千トン、1994年は54万7千トン、1997年は79万4千トンそして1998年は86万4千トンである。シアヌークビル港は1960年代後半には約100万トン、取り扱っていた。したがって、この数字がこの港の現在の能力を妥当に見積もるものと考えることができるであろう。ただし、別の施設を持つ石油類については除外してある。貨物のほとんどはシンガポールで積みかえられている。

将来のポテンシャル

1995年、シアヌークビル港は一般貨物の75%を取り扱い、一般貨物の3分の1に達するコンテナのほとんど全てを取り扱った。オイル基地の拡張計画があり、オイル取り扱い高も増加するものと見られている。現在の平均増加率で推移すると、取り扱い高は、港の改良工事が行われなければ、約7年で港の全受け入れ能力に達してしまうであろう。プノンペン港が現在の停滞状態から抜け出すことができるとすれば、シアヌークビル港の取り扱い高は、65万トンから70万トンになると見積もることができるであろう。

石油類は、1500重量トンまでの船舶を受け入れることのできる突堤を通して荷下ろしされている。改良工事が研究中であり、突堤の拡張から浚渫まで研究対象となっている。貯蔵施設の拡張も石油類の取り扱い能力増強に役立つであろう。以前の石油精製設備の再建ないし復旧のプロジェクトは、輸入石油類の流れの向きを変える可能性を持つものである。シアヌークビル港からプノンペンヘの石油類直接供給が進展中である。

 

道路輸送

現状

カンボディア、ヴィエトナム間の物品の移動は、以下の5組の国境出入り口を通る道路を利用しても行われている。

バベト(スバイリエン):道路No.1─モクバイ(タイニン):道路No.22A

オライン(ムンドイキリ):道路No.14─ブポラン(ダクラク):道路No.14

アンドンペク(ラタナキリ):道路No.19─ルサン(ギアライ):道路No.19

スヌル(クラティエ):道路No.13─ボーヌエ(ソンベ)

ティンビエン(アンギアン)─プノンデン(タケオ)

1990年以前は、一日につき、60台から80台のトラックがヴィエトナム国境を通過したものである。しかし、1990年─1992年の期間はトラックについては17台─28台のレベル

 

 

 

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