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国道ネットワーク

道路ネットワークの全長は34,000kmに及ぶが、その内、国道は4,165?であり、県道は3,656kmである(参照:道路ネットワーク参考地図─図1)。全長1,891kmのいくつかの主要国道は、アジア・ハイウェイの一部に指定されており、タイ、ラオス、ヴィエトナムおよびシアヌークビル港(深水港)を経由して世界への出入り口となるものである。残念なことに、1998年で見ると、1年を通して利用可能な道路の全長はわずか約12,300kmであり、これは1969年に通行可能であった全長の36%にすぎないということからも示されるように、国民経済は、貧弱な行政サービスしか得られないことで苦しんでいるのである(参照:表2)。

過去数十年にわたる戦乱によって、これらの国道は破壊されてきたのである。1993年以来、国道および地方道、橋の復旧は、国家復興計画の中で最優先事項とされてきた。工事は国中で行われ、1998年終りまでには再建あるいは復旧工事は、それぞれ300kmと550kmに及んだ。国道4号は、プノンペンとシアヌークビルを結ぶ幹線道路であるが、1996年に完全に舗装され、許容最大車両総重量(GVW)は25トンである、しかし他の道路は依然として標準レベルに留まっている(15トン以下)。

国道1号および5号はESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)により、アジア・ハイウェイA1に指定されている。一方、国道4号、7号、および6号の一部はアジア・ハイウェイA11の一部である。輸送部門の下部地域プログラムには、国道の一部が以下のように指定された。

 

・ R1(A1) ポイペト(タイ国境)─プノンペン─バベト(ヴィエトナム国境):国道1、5号

・ R2(A11) ブエンカン(ラオス国境)─プノンペン─シアヌークビル:国道7号、および6、4号の一部。

・ R10 南部沿岸道路:タイ-カンボディアヴィエトナム:国道48号、4号と3号の一部

県道の道路ネットワークは全長約3,555kmにおよぶ。しかしながら、現在の状況ではこの道路ネットワークの大半は、自動車が利用できる状態にはない。このことは地方の一般道路ネットワークには一層当てはまる。地方道路ネットワークは、1984年の見積りでは約22,000kmの道路や通路からなっている。

 

 

 

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