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1本の圧延された棒鋼で6mだけができるのが最も良いことなのですが、端数(6m未満)のものができるので、それを3mとか4mに切って準製品とし、少々単価を下げて商品化しているのがセブの実体です。ビレットによる成品はコイルにして取り引きされますが、使用に際しては直線になおしたものを切って使用されるのに対し、伸鉄による製品はもともと直線であることの便利さもあります。

さて解体作業に話を変えます。

本船の船体を切断するのはガス工によるしかありません。自動化も考えてはいるのですが、なかなか難しいのです。まず40から50トンに切ったものを陸に揚げ、それを3から4こに地上で分化し、その分割したものを小徹し場へ移動させ、成品とします。成品は品種別に仕分けたものを計量して置き場に搬入します。

伸鉄材のうち板材は、セブでは6mx1.5mに切ることを原則にしております。VLCCの場合、大半の板厚が20mmを超えるはずであるから、原則寸法にこだわらず、あとのシアリングの作業効率を考え重量が2トンを超えないようにすべきだと存じます。型鋼は長さを1.5mにガス切断し、それをシアリングマシンで短冊状に切断する型鋼を切り分けるのは、熟練を要するのと少々危険を伴うので要注意です。

次にメルティングスクラップについて申し上げます。

まずセブでは最大寸法を500mm×500mm×1500mmとしています。売り先の電炉工場は小さいほど喜ばれますが、国際商品としての寸法がこれです。メルティングスクラップを毎日トラック等で電炉工場へ運ぶのであれば、置き場はいりませんが、船で数千トンをまとめて出す場合は、2〜3トン/m2の置き場が必要になります。

メルティングスクラップに非鉄金属の付着は全体いけません。鉄は製造工程の中で、非鉄金属が混入することを非常にいやがりますから場合によってはクレームされます。また、非鉄金属はほぼ鉄の10倍の単価ですから、安い鉄に付着させることも損失であり、クレームされると更に損失が増えます。

その他の発生品には、鋳物、鋳鋼、中古機機、木材、家具等がありますが、中古機機は、スクラップした場合の価格のほぼ5倍が取引価格の目安となります。木材、家具は、引き取り業者に自分で取り外させ搬出させ売却するのがセブの定型となりました。1隻分100万円以上です。

その他、鋳物、鋳鋼、鍛鋼等はケースバイケースでバイヤーの希望条件、寸法、型状等によって個別交渉の上単価が決められる。

以上がセブにおける解撤事業の概要です。如何にセブ島での解撤状況を写真で示します。

 

 

 

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