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3.5 ECE/WP.4からCEFACTへ─組織のリエンジニアリング

ECE/WP.4の1993年9月会期において、UN/EDIFACTのより一層のオープン化、グローバル化を目指して組織のリエンジニアリング作業が開始された。従来UN/EDIFACT関連の活動は、ECEの下部組織のWP.4で欧米中心に行われてきた。これまでは、アジアも含めてECP以外の地域は、ECEの正式メンバーではなく、オブザーバー資格での参加であった。しかし、EDIの非常に急速で、かつ、貿易のみにとどまらず国内取引のあらゆる分野での利用に伴って、ECEという地域を超えてグローバルなレベルでの活動の必要性を認識して、このリエンジニアリング作業が開始されたのである。その結果、

(1) 第11条国(オブザーバー国)および国際組織に対する開放度と透明度の向上

(2) 技術グループヘの権限の委譲

(3) 全体的な効率の向上

の3つを原則として、3年6ケ月に及ぶリエンジニアリング作業の成果を反映して、1997年3月会期で、ECE/WP.4を発展的に改組してCEFACT(Center for Facilitation of Procedures and Practices for Administration, Commerce and Transport:行政、商業および運輸のための手続と実務簡素化センター)が誕生したのである。

このCEFACTは、依然としてECEの貿易拡大委員会(CDT、この組織も1997年4月の総会でCTIED:貿易・産業・企業拡大委員会に改組された)の下部に位置するが、従来はメンバーが域内メンバーと域外メンバーとに区分され、後者はオブザーバー資格であったものが、すべて同等の資格になった。また、この活動に関心のある国際機関、政府間機関、非政府間機関も同様な資格で参加することができることとなった。(新しい組織図は、図56参照)

 

 

 

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