日本財団 図書館


(3) 港湾における主要な輸出入業務(コンテナ貨物の例)

輸出業務

出荷工場からCYに至る最も一般的な輸出貨物の流れとしては次の4経路がある。

1] 工場(コンテナ輸送)→CY

2] 工場(トラック輸送)→倉庫・上屋(コンテナ輸送)→CY

3] 工場(トラック輸送)→CFS(バンニング)→CY

4] 工場(トラック輸送)→倉庫・上屋→CFS(バンニング)→CY

1]の経路の輸出業務

・ 荷主の委託を受けた「海貨業者」は空コンテナのピックアップ予定を船社又はCY(DEPOT)オペレータに申し入れるとともに、コンテナの陸送を陸運会社に依頼する。

・ 陸運会社はCY(DEPOT)でコンテナをピックアップし、搬出用の機器受渡証(E/R)及びコンテナ貨物搬入票(Gate Slip)を受け取る。

・ 空コンテナを出荷工場に搬入し、工場バンニングする。この時、検数、検量を行い、海貨業者はD/R、CLP、Gate Slipを作成する。

・ 陸運会社は実入りコンテナを指定の船社CYに搬入する。CYゲートでは搬入票の貨物情報を確認するとともに、搬出用E/Rをもとにコンテナ及びシャーシなど機器チェックを実施、搬入用E/Rを交付する。

・ 通関業者は船積依頼書、Invoice、Packing Listなどにもとづき輸出申告書を作成、許可を受ける。(ヤード通関)

2]の経路の輸出業務

・ 貨物(製品)を指定上屋まで持ち込み、その戸前で受け渡しを行い、検数人による貨物のチェックと検数が実施される。沿岸荷役業者により上屋内に搬入、通関業者により「上屋通関」を行った後、検量人による検量を行い、コンテナ・バンニングが行われる。

・ 海貨業者は荷主の委託を受けて、一連の業務を代行し、コンテナ陸送手配、D/R、CLP作成などを行って、船社CYに実入りコンテナとして搬入する。

NVOCCによるコンソリ貨物はこのケースである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION