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においてリスクを削減し、効率性を向上させるための民間の解決策を明らかにし、それを実施することを当面の活動目的としている。」

(出所:「日本銀行月報」 日本銀行1995年10月 「資料─決済システムを巡る海外の動き」)

(参考) G20概要説明

解説:スイフトは毎年年一回、ユーザの世界大会を世界各地で開催している。1993年スイスで開催されたSIBOSにおいて、当時スイフトの会長であったエリック・チルトン氏の呼びかけで主要銀行の役員を中心とした昼食会が開催されたが、席上主要な民間銀行でグループを結成し決済リスクの問題に取組むことが提案され、翌年1994年、具体的な形として発足したと伝えられている。1995年10月の日銀月報では、1994年10月設立との説明があるが、10月は、スイフトがSIBOSを開催する月であり、1994年のSIBOSの会期中に、正式な発足がされたものと思料される。G20そのものはスイフトとは独立した組織であるが、スイフトの主要なユーザがSIBOSに集合することから、SIBOSの会期中には、同じ都市で、G20の会合も開催されている。G20は、主にNYとロンドンを中心として、年数回の会合が持たれていると言われる。

(参考) SIBOS:S. W. I. F. T. International Banking Operations Seminar

スイフトのユ−ザーの世界大会。毎年年一回、9月か10月頃に開催される。開催地については、欧州、米国、アジア、アフリカなどの各地域に偏りのないように候補地を決めて開催される。最近は3,000人規模の参加人員となっている。金融機関向けの各種システムの展示会が併設される。議題としては、スイフトの関係業務である支払決済、外国為替リスク、貿易金融、証券取引、STP (Straight Through Processing)、Netting、コンファメーション・マッチング、EMU対応、Y2K(2000年対応)など、銀行が抱える問題につき具体的な検討とソリューションを提言している。今日もっとも内容のある「国際金融フォーラム」としての位置づけを得ていると言えよう。ヘルシュタット・リスクに対する民間銀行の対応として主要各国の中央銀行を巻込み、具体的な対応策を推進しているG20の結成は、SIBOSでの話合いに端を発したことはつとに有名。

31. CLS Services Ltd.:Continuous Linked Settlement Services Limited, London

G20が発展的に解消し、主要通貨国の異種通貨間の同時決済を行うCLS Bank(仮称)設立準備ため1997年7月にロンドンに設立した会社。

 

 

 

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