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28. G10諸国:G10諸国とは以下の先進11ケ国を指す。「BIS支払・決済委員会」はG10の中央銀行総裁会議で設立された。

「ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、オランダ、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカの先進11ケ国。」

(出所:「主要国のペイメントシステム」 BIS(国際決済銀行)編 日本銀行監訳)

29. ペルシュタット・リスク:Herstatt risk

「外国為替取引の決済に関するリスクで、2つの通貨の完了性のある決済に時差があるため、取引を行う一方が他方の通貨を受取る前に、ある通貨を先に支払うことによって発生するリスク。1974年に起こったペルシュタット銀行の支払不能によって次々に発生したデフォルトに名をとってペルシュタット・リスクと呼ばれるようになった。」

(出所:「エレクトロニック決済と金融革新」磯部 朝彦/ケブン・J・カーニー監修 日立総合計画研究所/日立製作所ビジネスシステム開発センター編 東洋経済新報社1993.6)

(参考) ヘルシュタット事件=ヘルシュタット・リスクについては、下記参考文献の「ネットワーク事故の先例」(216頁)のなかで、時間を追って簡潔に解説されている。

(「貿易取引の基礎知識」 八尾 晃著 東京経済情報出版 1998.2)

30. G20:(Group of 20)「BISの支払・決済委員会」の意向を踏まえ、1993年、国際的な大手民間銀行が集まり、同委員会により提言された決済リスクの改善に向けて具体的な対策を講じることとなった。当初16メンバーであったが、その後日本を始め数ケ国が参加した(日本からは、東京三菱銀行と富士銀行の2行がG20に理事メンバーを派遣)。

世界の主要決済通貨について、対象通貨国の中央銀行も参加し、文字通り24時間、異種通貨間同時決済をめざすCLS (Continuous Linked Settlement) Bankの設立を実現すべく、具体的な業務要件定義書を取りまとめた。G20はCLS Bank設立のため、参加者を拡大し、あらたにCLS Services Ltd. (London)を設立し、その役目を終え発展的に解消している。

「G-20は1994年10月に設立された、国際的に業務を展開している主要銀行の幹部メンバーをメンバーとするグループで、外国為替取引に係る決済

 

 

 

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