SWB上に記載される。これを「No DISP(osal)」clauseと呼ぶ。これによりSWBの電子化は容易になったと考えられた。
確かに、本支店間取り引きならこれでも問題はない。また、本支店間取り引き、またはそれに類似する取り引きがかなりのシェアを占めるメーカーにおいてはこれで不都合が無いと思われる。しかし、B/Lを必要とする取り引きが混在していると、かなり面倒ではある。
皮肉なことに、SWBのモデルとなった航空貨物の分野では、最近までIATAが、「AWBは紙であること」と取り決めていたため電子化ができなかったが、これを改定するモントリオール議定書(Montreal Protocol No.4, MP4)が米国等によって批准され、可能性を開いた。わが国はまだ批准していないが早急な対応が望まれる。
4 BOLEROについて
1) BOLEROとは何か?
94-95年にかけて、BOLEROという名称の電子データ交換実験が欧、米、アジア26事業所の参加を得て行われた。内容はB/Lを電子化しようというものである。これに先だって90年には万国海法会(CMI)は電子的B/Lに関するルールを定めている。
それは
1] B/Lの発行の際、荷主は船会社から鍵を貰う。
2] 権利移転を行う荷主は、船会社に申請する。
3] 船会社は権利移転先の新しい荷主に新規に鍵を与える。
というコンセプトであった。
このCMIルールに基づいて実験が行われ、95年の「最終報告書」には関係者の評価として「普及率さえ上がれば効果は大きいであろう」というものであった。ただし、鍵の発行者は、B/Lにおける権利関係の一方ではなく、中立的な信頼すべき第三者(trusted third party)が望ましい、とされたのは当然であったかもしれない。