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(a) デジタルMCA

ここでは、デジタルMCA(Multi Channel Access)におけるデータ通信について述べる。

一般的に、デジタルMCAは(財)移動無線センターが管理・運営する電波、中継局等の施設を利用することになる。そのほとんどが陸上での利用(タクシーの無線、営業者・配送車の運行管理等)であり、移動無線センターの電波を利用した海上(船舶)での実績はほとんどない。これは、海上の通信エリアが陸域より3カイリと制限されているためである。しかし、中継局が全国に約700設置されているが通信エリアは主に都市部であり、日本の周辺海域をカバーするには至っていない。また、契約者が電波を同一の周波数帯で共用しているため、一回の通信時間は最大2分と制限されている。(2分を過ぎると自動的に切断される)通信速度は実質約3000bpsである。通信料は1契約当たり月額2,300円(基本使用料)の定額制である。

ここで、他の無線通信手段との大きな違いを以下に示す。

・通話(音声)とデータ通信が同時に可能

・グループ、および一斉同報通信が可能

・緊急の連絡時に、音声と緊急音で知らせることが可能

 

図2-14にMCAにおける利用形態を示す。

 

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図2-14 MCAにおける利用形態

 

 

 

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