すでに、南京までの範囲は自動車輸送圏内であり、武漢までの自動車輸送状況も大きく改善しているといえる。長江流域でみた場合、自動車輸送のサービス範囲は1000kmに届くまで、伸長してきている。しかし、重慶までの自動車輸送はまだ一般的というレベルにはなく、鉄道輸送等が主体となっている。
このように自動車輸送は過去数年という短い期間においても大きな進展をみせている。特に、定時性やジャストインタイム等の高付加価値サービスのニーズが高い日系企業の貨物の場合、鉄道、水運と比較し「定時性」「迅速性」「ドアツードア」等の面で自動車輸送に対する期待は大きい。
これらのメリットの一方、デメリットとしては鉄道、水運に比較してコストが高いことがあげられるが、現在、日系に限らず付加価値の高い貨物(電気製品や食品)は自動車輸送されるようになってきている。
自動車の料金は88年に品目・距離による単価が規定されているが、現在の市場経済に合致しなくなってきたため、98年10月に新規定が作られた。新規定では品目こそ規定したが、料金や料率は各地方が独自の事情により設定してもよいこととなり、マーケット等に適応した柔軟度が高くなったといえる。