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それから、最後になりましたが国立極地研究所の東久美子助教授です。最近は主として南極氷床コアの研究に携わっておられます。

 

こういう方々をパネラーにdiscussionを始めて頂こうと思います。

ではJames Bridenさん、宜しくお願い致します。

 

(Briden)

どうも非常にご親切な紹介有り難うございます。先ず、開始に当たり導入のリマークを幾つか申し上げたいと思います。このフォーラムで明確に示した事は、これから我々が取り組んで行こうとするOD21のプロジェクトは非常に科学的な課題が多いと言う事、また地球を一つのシステムとして研究する非常に大きいプロジェクトである事が明確化されたと思います。即ち、我々は地球のシステムを各々の狭い専門の領域からのみ研究するのではなく、プロジェクトの中で相互の研究を連携させなければならないという事が示されたと思います。従って、このmeetingの主催はこのパネルディスカッションのテーマとして、「地球掘削に関する協力」が演題が適切であるという事になる訳です。これまで科学掘削の科学的な意味について議論して参りましたが、それと共に、地球のシステムを理解する事は人類にとって大きな利益になる訳であります。その天然資源の活用、我々の地球環境の理解、そして自然災害という観点から地球システムを理解する必要がある事がこのフォーラムに於て言及されております。また、このOD21のプロジェクトが国内的にも国際的にも非常に重要である事も認識されたと思います。さて、これほどのように推進されるべきでしょうか。大きな課題がある訳です。これは各関連機関からのリーダーシップ、科学研究機関などの協力が必要であります。科学的な探索を行う際には、このような協力が必要な訳ですけれども、一つの国、一つの組織のみが全ての分野をカバーする事は不可能であります。従って、何が国際的に実行されるべきであるのか、その各活動の関連性を如何に持たせるのか、あるいは従来から行われております科学的な取り組み、大学あるいは研究機関、あるいは既存のプロジェクトの中での連携をどのように構築して行くかと言う事が課題となります。また、その他の分野での専門知識、例えば資源の業界、あるいは科学、技術、そして管理などの分野との連携、繋がりをどうやって構築するかも重要であります。

 

(OHP-1)

さて、今日のパネリストの方々は非常に多くの専門分野をお持ちであり、この問題を非常に多種多様な観点からアプローチされておられます。これからOHPをお見せしますけれども、このパネルの進め方をここにご紹介したいと思います。全体的な協力というテーマの下に、今この一番の部分、即ち各専門家の導入のリマークの所から、各々の専門家の観点からこのODPに対する考え方を述べて頂きまして、その後に私の方から纏めさせて頂きます。

各パネリストからのコメントを基に、ここにご出席頂いている皆様からもご意見をお伺いしたいと思います。なるべく柔軟に皆様の参加も得たいと思いますし、又このためのdiscussionの時間も設けておりますので、皆様からも是非お話しを頂きたいと思います。

これから一時間半位このdiscussionを行いう予定ですが、先ずは深海掘削のプログラムからの経験を色々と概観しておきたいと思いますので、最初にMoran教授にお話をお願いしたいと思います。その前にパネリストの方々にお願いがあります。なるべくゆっくりお話し頂きたいと思います。非常に熱心に討論している最中には、つい早口になってしまう傾向はあるのですが、すでに長時間にわたってpresentationを聴いていますし、また通訳のためにも是非ゆっくりとお話し頂きたいと思います。では最初のお話としてMoran教授にお願いしたいと思います。

 

(K. Moran)

どうも有り難うございます。これ迄のODPに於ける最近の協力体制についてお話し申し上げたいと思います。皆様既にご存知のように、ODPそしてOSDP、これは30年間深海掘削を行って来たた訳ですが、この30年の間にこのプログラムはかなり成熟して参りました。このプログラムとしては非常に成長してきた訳ですが、その中にあって協力関係が構築してまいりました。今後の科学掘削のベースとなるような協力関係が既に構築されております、この過去数年間に亘って、どのように構築されて来たかについてお話ししたいと思います。

 

 

 

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