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「深海地球ドリリング計画フォーラム」予稿集

 事業名 海外における海洋科学技術情報の収集
 団体名 海洋研究開発機構 注目度注目度5


3.2.6 総合評価

以上の検討により、本計画は科学技術上大きな価値を有するものであり、また、その成果は地球環境、災害防止、資源問題など社会的課題にも貢献するものと判断される。とりわけ、本計画によって日本が新しい科学領域を開拓し、かつてない規模で国際的な科学計画に日本が主導的に取り組み、船の建造だけでなく総合研究体制をつくることは21世紀の日本の科学技術の発展に必要なものと認識される。

よって、本船の建造と併行して各項目で掲げた留意点に対処すること、特に研究体制の整備に最大限の努力を払うことを本計画に含めて推進することが適当と認める。

なお、計画推進の際には、透明性を確保するため、絶えず社会に情報を提供するとともに、今後も引き続き本計画の進行に伴う開発及び運用の主な区切りにおいて計画の実施状況及び将来計画に対する評価を行い、本計画を次の段階に進めるかどうかを検討すべきである。

 

3.3 検討の経緯及び補足事項

3.3.1 検討の経緯

(1)科学的意義の検討

 

本計画の科学的意義は多分野にわたり、かつ、高度な専門内容を含むことから、すべての分野にわたって外部の専門家の意見聴取を行い、それを踏まえて完璧な評価を加えることは評価委員の能力をもってしても困難と思われた。このため、本委員会としては、まず1997年7月に開催されたライザー掘削国際会議(CONCORD)においてどれだけ多く内外の科学者の意見を取り入れ、客観的な視点から科学目標が設定されたかについて、そのプロセスの妥当性を検討することとした。それに加えて、可能な限り広い領域の専門家を招致して補足説明を受けることによって、その意義を評価することとした。その上で、委員相互間の議論を重ね、評価結果を取りまとめたものである。

 

(2)技術的妥当性及び開発の進め方

技術的妥当性については、その領域の広さからみて評価委員の知見のみによって完璧な評価を加えることは困難と思われた。そのため、本委員会ではまず、1996年10月に開催されたライザー技術国際ワークショップにおける技術的評価に着目した。そこでは、計画提案者が検討してきたライザー掘削システムの技術仕様等に対し、深海掘削に熟知した科学者及び技術者が共同で、代表的な地層モデルを具体的に設定して技術的評価を行った。そこでは、2,500m級の掘削技術の実現は十分可能であり、状況が許せば最初から3,000mの技術に挑戦することも可能との結論が得られている。本委員会では、主としてこのような過程を吟味し、技術的に妥当であるかどうかを検討することにより、評価結果を取りまとめることとした。

 

 

 

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