5. 新たな深海掘削の提案(深海地球ドリリング計画)
5.1 ライザー掘削とは?
ライザー掘削とは、 ドリルパイプの外側に掘削船と掘削孔の間を繋ぐライザー管という管を設けたものです(ライザー掘削の手順:図14)。
これまでの深海掘削は掘削屑を排出するために海水を注入し、掘削屑は孔の外の海底面に排出していました(図15の左図)。ライザー掘削では海水の代りに特殊な泥水を循環させることによって掘削屑を効率的に船上まで搬送し、かつ掘削孔内の環境をコントロールしながら海底下深部までの掘削を可能とするものです(図15の右図)。注入した泥水が環流してドリルパイプとライザー管の間を通って掘削船まで上昇する点が「ライザー管」と呼ぶ所以です。