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両船型とも復原性に対して、国の規則及び船級協会の最新の要求事項を満足している。ロールの固有周期は23〜26秒でありこれは巨大(第五世代)セミサブ型掘削船の固有周期と同等である。これらの高いロール固有周期は頻繁に出会うと考えられる波周期から十分に離れているので同期の心配なし。

Gusto 10000型の動特性の例は、シーステート範囲の波条件での船体中心部における運動、速度及び加速度等が共にTABLE 3に載っている。(注;TABLE 3にはそれらは載ってない。TABLE 3には各種波条件下でのDPSのシミュレーション計算結果が示され、船体水平方向移動量、スラスター出力等が載っている。)

これは波方向が船首から30度方向に於ける計算結果である。このテーブルに示すごとく、有義波高10mの波でもロール角は有義値で3度以内である。(注;TABLE 3には載ってない。)これらの動揺特性計算はオランダのMARIN研究所に於ける数多くのモデルテスト結果によって確認されている。

 

操作上の特色

DP能力;

Gusto 10000型は5基のアジマススラスターと2基のトンネルスラスター(計7基)を装備している。一方Gusto P-10000型は6基のアジマススラスターと1基のトンネルスラスターを装備している。両船型とも艦の2基のスラスターはDP用であると共に、推進用としても使われる。

スラスター主要目

077-1.gif

 

NMD-2にて規定される故障状態下で、船体前部1基及び後部1基計2基のスラスターの同時故障を越える状態が発生しないよう電気設備は設計されている。

両船とも容量プロットは同格になっている。'Gusto 10000'型用の容量プロットがFIGURE 4(DP CAPABILITY PLOT GUSTO 10000)に示されている。

(注;FIGURE 4は有るも能力はプロットされていない)

位置保持条件;

許容最大の水平移動距離(エクスカーション)は水深の1%以内、これは例えば水深10,000ftであれば最大許容水平距離は約30m。

Gusto 10000型を例に取るとNMD-2やNMD-3に基づく想定故障時には次のような情況が発生する。

(注;上記の後、表が2種続く。)

“NMD-2配電盤セクション故障時”同時不作動スラスター/稼働可能スラスター出力/利用可能発電出力の組み合せ及び

“NMD-3機関室故障時”の同じく同時不作動スラスター/稼働可能スラスター出力/利用可能発電出力の組み合せ

が表示されている)

 

 

 

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