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水深9,500'で直径12-1/4"で8,000'深さのウエルでは、孔内体積は1,200bblで、ライザー内体積は3,300bblとなる。

3"ライン1本での循環には、1.5bpmで13時間以上かかる。

その率が3bpmに増えれば時間は、7時間未満に減少する。

ラインの内径がより大きくなると、1本のラインだけで充分な循環になる。

4-1/2"ライン1本だけで、ハイドレートプラグが出来る可能性を最少化出来る。

二番目のラインは、インヒビタント(注:ハイドレート抑制剤)をスタックに回すために使うことができる。

圧力と温度を測定する電子機器は、たいていの新スタックに装備されている。

これは、新しいプロジェクトでおよそ150,000ドルで、マルチプレックスBOPコントロールシステムに加えることができる。

それからの情報により、ウエルコントロール圧力状況の理解がより進み、ハイドレー卜形成の可能性が減る。

水深が増加するからといってプローブが必要というものではないが、しかしウエルコントロール問題はより深い海では重大になるし、ハイドレート形成の可能性は増加する。

できるだけ速くウエルコントロール問題を解決することを支援するものは何でも、より深い海でより重要になる。

 

新造コストの違い―7,000'対10,000'用

Table 1の中で示されたチャートは、新たに艤装するために増加するおよそのコスト増加分を示す。それは10,000'水深でオペレーションするために設計された新艤装掘削船で、7,000'水深用で最大の掘削船と比較したものである。

両方の船は、基本的には同じ寸法であると仮定しており、両方とも、最初は7,000'水深のために必要な装備を有していたとする。

また増加コストを示す。そのコストは追加の3,000'ライザと浮力材の購入費で、10,000'水深用に艤装するためのもの。

既存の深海掘削リグの10,000'用への仕様アップ

前述のセクションで見たように、効率的な10,000'掘削船にするには、2000kipsのフックロードの設備、最小限2500kipsプラス余裕代を持ったライザーテンショナーの装備、マッド/ライザー/他のチューブラーを格納するスペースとバリアブルデッキロード能力、そしてこの水深に必要な関連機器等が必要である。

既存の深海用リグでは、これを達成するには大きな仕様変更や交換が必要である。例えば、サブストラクチャー、テンショナーシステム、デリック、吊り具等の変更、交換。

デッキスペースとバリアブルデッキロードは、最低25%増やす必要がある。

 

 

 

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