これにより冗長性を増大させる事が出来る。なぜならより深い水深ではスタックを揚降する時間が増えるからであり、それはより重要な問題になる。(注:ラム数が少ないと一個のラムが故障する度にBOPを揚収し修理しリエントリしなければならない。ラム数が多いと有る程度の故障まではそういうことをいちいちやる必要はなくなる。即ち揚降回数を減らせるという事を言っている)
Discoverer Enterpriseは6基のラムプリベンターを備えている。これによりバックアップブラインド/シアーラムとケーシングシアーラムを装備出来る。
冗長性が有るブラインド/シアーラムを持つことは、特にドリルパイプを使ったウエルテスト作業の間、重要であると考えられた。
ケーシングシアーラムが市場に出て来たのはつい最近である。そのラムは次の事態の時に安全に切断しディスコネクトするために必要な追加機能とみなされた。即ちもし船がケーシング降下中に位置保持出来なくなるような事態の時である。
BOPコントロールシステムは、10,000'水深用に設計されている。
マルチプレックスコントロールケーブルの長さは11,000'であるが、標準の深海用ケーブルではない。
また、BOPスタック用のアキュムレーターボトルの数と定格圧力も増加した。
そのボトルは、船上での事前圧力テストの時にはより大きい圧力を加えられる。
10,000'水深での周囲の圧力は4450psiである。
船上での事前テスト圧力1500psiを加えると、アキュムレーターボトルは最低限6000psiが必要である。
現行の深海用リグのライザーは、3"IDのチョーク・キルラインを備えている。
10,000'水深での稼動には、チョーク・キルラインのIDは通常大きくする。
ライザーカップリングがより大きくなると、2本の4-1/2"IDチョーク・キルラインを装着することができる。
4-1/2"IDラインは、体積で225%3"ラインより大きい。
Figure 2に、3"と4-1/22"IDラインの循環圧力の違いを比較している。
3bpmでの4-1/2"IDラインの循環圧力は、1.75bpmでの3"IDラインのそれの半分である。
ラインがより大きくなることで、循環量が増加し、孔内の潜在的問題が減少する。その問題とは、パイプが停止状態でなければならない時間に関するもの。(注:キックが起きるとドリルパイプを動かすのを止める。そして孔内圧力回復のために必要な泥水を送り込むが、それが短時間ですむと、パイプ停止時間を少なく出来る。即ちそうできればパイプが抑留されるといったトラブルを回避出来る。)