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3.7 軽排水量セミサブ型掘削船

RBS8000は、ENHANCED PACESETTER型設計にバリアブル・デッキロードをグレードアップする設計開発を行った結果得られた。この設計は実行されていないが、ENHANCED PACESETTER型のグレードアップ設計は、バリアブル・デッキロードを6,000L.T.まで増加することができることを証明した。超深海用の掘削設備要件の全ては、効果的で十分な空間利用配置を考え出すことが非常に重要であるが、利用可能な空間に納めることができるであろう。

ENHANCED PACESETTER型設計は、掘削時の排水量が30,000L.T.を少し超える程度、結果として6,000L.T.のバリアブル・デッキロードのグレードアップであって、同等のデッキロードを有する現存の第4世代設計の45,000〜50,000L.T.から大きくはずれた。9,000L.T.の全鋼材重量はまた、現存の同等のリグ(これらの多くは鋼材重量が15,000L.T.を超えているが)に比べてかなり少なかった。RBS8000の開発は単に、単純な建造能力を使うながら静水力学特性と性能特性を使った、このグレードアップの概念を複写することであった。これらの特徴は、KEPPEL FELSとBENNETT & ASSOCIATESの協力においてこの概念の開発の間に確認された。

これの意図するところは、費用が同等か又はより少なくて済む大排水量船型掘削船と同等の掘削能力で、費用対効果の高いセミサブ設計を作成することであった。これらの目的は合致し、その結果の設計は、サイクロンを除く中程度の環境において年中操業可能な船型掘削船に比べて優れた運動特性を有している。その結果の小さな船体形状と上甲板構造物はまた、位置保持力を大いに減じることとなった、これは、優れた位置保持特性と同様に、中排水量セミサブの係留システムに比べてより軽い係留システムの使用を認める。また、その結果、同様の超深海係留システムを据え付ける際にスラスタ・アシストを不要としている。T-BASS、MEGATHYSTやSEDCO EXPRESSのような数例の新しい軽排水量設計は、RBS8000に似ている。

MEGATHYSTやSEDCO EXPRESSの設計の幾つかは最近、建造契約された。更に軽い排水量のものさえ可能であり、現在設計中である。MEGATHYSTは、微調整できるDP船の開発に相当の設計努力を費やしてきた。重要な設備の変更又はグレードアップが全体設計に影響を与えてしまう限度まで改良されてきた。しかしながら、ある設計は、自己独立型の超深海係留システムの重量を積載するのに十分な排水量を持っていないし、DP位置保持のための据え付けしかできないものになっている。

このクラスのセミサブの設計の幾つかは、第4世代のセミサブの能力に合致し、より大型の第5世代のセミサブの能力に近いかもしれない掘削船にまで発展してきた。T-SEMIは、掘削コントラクダに前世代のセミサブの性能特徴に妥協しない費用対効果の高い設計を提供するために、BENNETT & ASSOCIATESによって開発された。その3コラム設計と中央支持ケイソンは、そのセミサブに大荷重の積載能力と優れた流体力学能力を提供するであろう。超深海9点係留システムを装備することによって、まさに第5世代のセミサブの最良の12点係留システムの位置保持能力を保持するであろう。この運動応答性は、世界的にも名高いSEDCO135クラスやJACK BATESの性能を起源とすることができる。

効果的な空間利用や重量調整は、より軽量の設計を成功させるためには決定的な要素である。それ故、費用削減は、全ての装置や設備の重量のために占められる付加的な工

 

 

 

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