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愛東町は200町歩の減反地があるのですが、そこの一部に菜の花を植えることによって、まず景観を楽しむ。それだけでも美しいではないかと。目で見るのと同時に、今度はそれを花もだんごもで、今度はそのしぼったものをもちろん食べることもできるし、燃料にするプラントが愛東町にはありますから、それで燃料にして使うという実験を始めてみませんかという提案を、この間していたのです。そして、本当に小さい1歩ながら、5反歩から始めました。今年、5反歩に町の人たちが種をまきました。

こういう非常に小さな試みですが、滋賀県内の1万4200町歩のうちの1%からでもいい。だんだんそのようにかわっていく中で、さすがにドイツの政策まではいかないと思います。ドイツの政策は、農業をエネルギー供給源とおくという政策が片側にあって、今、100万ヘクタールくらい、ドイツは菜の花を育てています。その将来方向のビジョンが、とても日本では出ると思いませんので、私たち地域の、本当に見るに忍びない減反面積を、片側で自給率を高めるということにこだわると同時に、それでも残るという面積が相当あると思います。それをもうひとつのアイデアのエネルギー供給源に、ドイツのようにできたらとても素晴らしいと思っています。

たぶん21世紀の相当までいかないと私の夢は実現しないと思いますが、私が死ぬまでに滋賀県の琵琶湖の周りが菜の花畑で埋まるのを見たいなと思っています。幸いに知事も、それから琵琶湖岸のいくつかのまちの首長さんもおもしろがってくれているので、ほんの小さな1歩でいい、だけどあちこちに広がってときに、それは絶対広がっていくと思うというように動き始めたところです。

ぜひこの地域の中でも、本当に美しい菜の花の景観と同時に、エネルギー源としても使えますので、21世紀のエネルギー供給源としてもおもしろいということが一緒にできたらいいなと思います。プラントは私たちが売っています。ですから、ぜひ買うときには私どもからお買い上げください(笑)。

 

【片寄】なんてしたたかな女性でしょう。

藤井さんは常に対案を持って話をされるので、非常に迫力があります。具体的で、明日からでも取り組めそうな課題を出してくださって、今日の話の中でいろいろなヒントを皆さんも得られたのではないかと思います。

4人の名優たちの大喜利としては最高で、皆さんに座布団を何枚もあげたいような話が出ました。いろいろな名セリフが出まして、「水は使い捨てるのではなくて使い回そうという表現もありました。そういう中で、問題が一つずつ解決していくのではないか。すべてが一挙に解決するというようなうまい方法はないということだろうと思います。

時間がまだ多少ありますので、会場から何か話の提言、あるいは質問でもいいのですから、これだけのスターをそろえていますので、いかなる話でも対応ができるのではないかと思いますが、どなたかご質問なり、ご意見でも結構ですが、手を挙げていただければと思いますが、どうでしょうか。

一人一人握手をしたい人は、前へ出て握手をしていただいても。握手をすると力をいただけそうな、酒井さんなんて滅多に握手できない人だと思いますが、ぐっと大地から力をいただけますし。鷲尾さんからは、海からの力をいただけますし、どうでしょう?

 

はい、どうぞ。

 

【会場1]】皆さんのお話に関係するのですが、水の循環だとか川の水量の確保、地下水を含めた水質の問題とか、水は非常に大事だと思うのです。 その中で、今は不景気で、景気対策で公共事業は非常に評判が悪いのですが、かつてアメリカでやられたようなダムを、今の倍くらい造りまして。そのダムの容量の考え方は、今までは必要な水量を確保するということだったのです。しかし、必要な水量に河川の生態系を維持するために必要な水量も含めて、とにかく降った雨をできるだけためて、それで河川の生態系を維持するために必要な水も流しながら、農業用水を確保して、しかも一部では発電などにもクリーンエネルギーとして使っていく。

 

 

 

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