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 SIMA Peruは、ペルー最大規模の国有造船会社であり、海軍と国内の海運会社からの発注で最大25,000トンの船舶を建造した実績がある。
 その後、1980年代の経済不況および政治情勢の不調により、建造量は低下し、1986年に最後の大型タンカーを2隻建造、89年に海軍用の浮ドックを建造したのを最後に、大型商船の建造を中止している。
 同社は、現在は修繕業を主にしており、最大約45,000トンの修繕実績があり、ベネズエラ等の外国船舶の修繕も行っている。
 また、97年にはカヤオ港でペルー最大規模の漁船(貯蔵能力900m3)を建造している。
 同社は、次の3つの造船所を所有している。
(1)カヤオ造船所(Sima Callao)
  ペルー唯一の大型建造能力を有する造船所であり、25,000トン級船舶の建造実績があり、また修繕設備としては、600トンの浮揚能力の浮ドックおよび能力300トンの船架2基があり、外国船舶の修繕も行っている。1996年の船舶修繕実績は48隻である。
(2)チンボテ造船所(Sima Chimbote)
  同社では、主として漁船を建造しているが、曳船、フラット・ボート、救命艇、上陸用舟艇、巡視船等の建造が可能な設備がある。
  また、15,000トンの浮揚能力の浮ドックを有している。
(3)イキトス造船所(Sima Iquitos)
  同社は、曳船、バージ、フラット・ボートを建造する設備を有している。また、修繕設備として、浮揚能力600トンの浮ドック、能力300トンの船架2基を有している。

 

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