途上国におけるバラスト水制御・管理効果的実施のための障害除去
25 バラスト水作業部会は,1994年に,途上国における効率的バラスト水管理制御方策実施を援助するためのGEFプロジェクトを要請しており,また,UNDPは,1997年に,当該プロジェクトをGEFに付託している。
1997年末期,PDF Block B project助成金の承認後,IMOは当該プロジェクトを開始した。
IMOが準備したプロジェクト案が,MEPC40バラスト水作業部会において紹介された(MEPC40/10/2)。
その段階で関連しているUNDP及びIMO職員並びにコンサルタントの出席の下に,プロジェクト実行委員会が開催されたことから活動が開始された。
本プロジェクトの成果には以下の事項を含む予定である。
.1
途上国におけるバラスト水制御・管理代替方策認識報告書,また,これら代替方策の効果的実施を可能とするための障害除去戦略
.2
健康への影響,特に女性及び子供への影響を強調した,バラスト水による異国種伝播要約報告書
.3
バラスト水管理アプローチ及び障害除去メカニズムのテストのため,ホスト国及びホスト協会が承認する,世界の各途上地域から選抜した指導的実演サイトの設立
.4 上述のすべて及び4年間実施計画概容を組み入れた,正式IMO/UNDEP/GEFプロジェクト文書
26
作業部会は,すべてのプロジェクト計画を1998年GEF理事会に提出するためには7月中に完成させなければならず,かつ,プロジェクト運営委員会を設立し1998年初夏に開催しなければならないことから,上述成果要素を完遂するためのさまざまな作業実施日程が極めてタイトであることを認識した。。
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作業部会は,コンサルタントが作成した,世界の異なった地域の,6つの途上国訪問結果報告書を検討した。
作業部会は,これら国々のすべてにおいては,バラスト水排出制御方策がまったくないことが確認されたことを銘記した。
また,異なる国家行政機関により調整された研究団体を含め,関係者間の連絡・協力も欠如している。
バラスト水排出のためのバラスト水科学的サンプリング体制も貧弱である。
まれにサンプリングが実施されても,タンク水表面を手当たり次第採集するといったものである。
分析施設は,しばしば港区域から遠く離れた場所に存在する大学となる。
28 作業部会は,これらのGEFバラスト水プロジェクトに関する情報提供を歓迎した。
専門家及び港・海運界からの代表の数名が専門家的・技術的助言を提供し,積極的にプロジェクトをサポートし続けることを表明した。