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米国専門家は,現時点の規則案に対し,多くの改正点を提案した。
また,米国は,従来の"実施ガイドライン"に代えて,当該提案規則のappendixとして"バラスト水管理コード"も提出した。
当該コードは,以下のような3部構成となっている。
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Part A |
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バラスト水管理実施 |
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Part B |
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バラスト水管理計画・情報 |
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Part C |
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当該Appendix実施援助のための勧告 |
コードのPart A及びBは強制要件であるが,Part
Cは勧告的性格のものである。
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さらに,米国専門家は,規則のセットとしての附属又は付録コード改正は,会合出席者の2/3以上の同意を得た後,一定の期間(たとえば100日)をおいて,当該一定期間内に,当該改正を受け入れることができない段階にあることを宣言した加盟国を除き,すべての加盟国に対し発効することも指摘した。。
このような暗黙の改正手続きは,長期間又はやっかいな改正アレンジメントなしで,新たな,技術開発及び管理手順の編入を可能とすることを保証している。
このような法的枠組みのための優先権は,IMOの,1995年改正の「1978年STCW条約」並びに「船員の訓練,資格証明及び当直維持コード(STCWコード)」にある。
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作業部会は,米国が紹介した,規則実施のためのツール供給となるコード形式実施指針を含むモデルを考慮して,以前に作成された規則案を再検討すことに同意した。
さらに,作業部会は,バラスト水管理法令策定においては,必要に応じて決議A.868(20)本文を使用することにも同意した。
23 ICS代表は,旗国要件は,可能な場合には,異なった方便により,寄港国要件とはまったく別に明確化されるべきことを表明した。
米国は,作業部会が,旗国及び寄港国両者に適用される法令セットを作成すべきことを指摘した。
当該セットは,規則の付録として述べられている勧告と同様,種々の選択肢,ツール及び手段で補完されるべきものである。
部会長は,バラスト水管理要件の法的枠組みは,1998年末期のMEPC42で決定されることを銘記した。
一方,作業部会は,MARPOL 73/78への新附属書策定に関し,総会決議868(20)で反復されている指示をフォローすることになる*。
その他の長時間にわたる議論は,"深海航海"及び"深海域"バラスト水交換問題周辺に集中した。
長期間航海においも,北西アフリカから北西ヨーロッパ等,"深海域"を航行しないことがある。
寄港国は,このような状況を,十分に考慮に入れなければならない。
他の何人かの専門家は,米国提案で定義されている"深海(Deep
Sea)"を,UNCLOS規定に従って"公海(High
Sea)"に置き換えることを提案した。
* 作業部会においては,終始,旗国要件対寄港国要件問題が議論された。
24 本報告書annex 1に,作業部会が今日までに作成した,MARPOL
73/78への附属書としての規則案本文を記載している。
本報告書appendixには,提案バラスト水管理コード本文(及び部分的改正案)が記載されている。