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作業部会で非公式に紹介された他の活動の検討

 

米国

12 米国専門家が,米国において実施されている,州・連邦の機関,単科大学及び大学からの50名以上の科学者がかかわっている研究事業を要約した"米国バラストブック1998−1999を配布した。
 当該ブックは,1996年国内侵入種法(National Invasive Species Act (NISA) of 1996)により改正された,1990年有害非土着有害生物 防止・制御法(Nonindigenous Aquatic Nuisance Prevention and Control of 1990)を含んでおり,また,決議A.868(20)報告様式への間違いのない記入に必要な情報についてのガイダンスを提供している。
 スミスソニアン環境研究センター(SERC)の国立バラスト情報センターと共に,多くの国家委員会が紹介された。
米国は,生物の移動による新海域における非土着種定着に関する危険性についての,国民一般はもちろん,特に船舶乗組員の意識向上を目的としたビデオテープを贈呈した。

 

13 米国は,作業部会が作成中のバラスト水制御・管理に関する規則案に対する改正案を,当該改正案実施を補助するためのコードと共に提出した。
 後述第19〜22項に,議論の詳細を記載している。

 

オランダ

14 作業部会は,環境への新種の侵入に係る危険性評価の観点からオランダ政府が実施した,入出港船舶内バラスト水についての量及びオリジン調査研究についての報告を受けた。
 ロッテルダム及びアムステルダム港における推定値を基づいた,オランダ諸港におけるバラスト水排出量推定値は年間約750万トン,同漲水量推定値は年間約7,000万トンである。
 また,オランダ沿岸水域には,少なくとも40種の非土着生物が生存していることが推定されている。
 これらの結果を基に,入港船のバラスト水・沈殿物内の非土着種監視を実施すべきことが勧告されている。
 さらに,報告書作成者は,バラスト水のオリジン,すなわち,船舶の正確な航跡及びバラスト水漲水場所について,船長が記録し,かつ,港湾当局の要求に応じて提供すべきことも助言している。
 要請に応じ,研究報告書の追加コピーは,入手可能である。*

  Ms. Saskia van Gool
    Ministry of Transport,Public Works and Water Management
    North Sea Directorate
    P.O. Box 5807
    2280 HV Rijswijk
    The Netherland

 

ドイツ

15 ドイツ専門家は,作業部会に対し,ドイツにおける協定行動計画"船舶による欧州水域への有害種侵入危険性評価のための監視システム試行"の下に,今日までに招集された,2つのワークショップの結果を報告した(MAS3-CT97-0111)。
 ワークショップは,欧州水域への侵入種のケーススタディ準備,サンプリング方法及びサンプリング方法の相互測定・標準化はもちろん,国民一般の注意喚起資料の準備及び外洋航行ワークショップ計画に焦点をあてたもので,1998年3月20〜22日の間,ハーグにおいて開催された。

 

 

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