プレジャーボート海難の増加
西山 続いて小型船について伺いたいのですが、船舶種別の海難はこれまで、1番多かった漁船に代わってブレジャーボートがワーストワンになったことも最近の特徴です。
沖縄ではマリンレジャーが盛んですが、それらの海難事故の傾向はどうですか。また、これらの対策についてどうずればよいとお考えでしょうか。
友永 漁船は総隻数が減ったので海難件数も減ってきました。ブレジャーボートは隻数が増えたので事故も増えたという側面があると思います。
沖縄でも平成10年には事故件数、1位になりました。事故の傾向としては、モーターボートの転覆が多いです。ブレジャーボート等の小型船は転覆しやすく海中に投げ出されて危険な状況となります。
ダイバーが必ずウエットスーツをつけているように、乗船者も必ずライフジャケットを着用してほしいものです。北の海ではオレンジベスト着用運動をして効果をあげているようですが、あれはよいと思います。
西山 そうでしょうね.海中転落についてはブレジャーボートや漁船はライフジャケットの着用が効果的であると思います。
ところで、沖縄には、100以上の島があり、そのうち、50が有名島だと聞いていますが、この島々との往来は、空路が開けたとはいえ、中心は海上交通だと思います。これらの離島航路の安全対策はどうなっていますか。

炎上するプレジャーボート
離局航路の安全対策
友永 1つは通常の海難防止の指導です。2つとして航路標識の整備をやっています。
旅客船の海難防止指導としては溝習会、訪船指導を通じた指導のほか旅客航路質業の免許航路事業の免許等に際しては、交通通航中止基準、係留施設、基準航路および出入港町刻の調整等の指導を行っています。
次に航路標識の整備についてですが、この海域はリーフの多礁海なので米国から復帰前から立標をたくさん入れて、中には観光用に掘削したものであるようです。
そこに灯火をつける.プロジェクトをやっています。関係者からのヒヤリングをしながらやっていますが、ここでは全国の8〜9割を占める立標があり、予算の制限もありすべてというのは無理です重要なものから順次整備しています。灯火だけでなく本体からやり替えのものも結構あるので相当予算がかかりますが、本庁はその辺はよくわかってくれています。

さんご礁の立標