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広報とネーミング

日本海難防止協会
企画部長
菅野 瑞夫

 日本海難防止協会は、日本財団の補助事業として、4年間にわたり、海運、水産、造船、海洋レジャーなどの関係者に対して、GMDSS導入の促進を目的として、パンフレット・リーフレットやVTRを作成し、各地で講習会を開催するなどして広く周知・広報活動を展開してまいりました。
 私は前職のころから、GMDSSという呼び方は、海の仕事をしている私でさえも、何て覚えにくい略語なのかと思っていました。
 昨年当協会に来てGMDSSの周知・広報活動を担当して、講習会参加者の「何だっけ、G何とか……、J何とか……」とか、「GM……、英語やカタカナばっかりで、よー分からん。」という声を聞き、ヤッパリと思いました。
 GMDSSのフルネームはもちろん略語も国際会議で決まったものなので、ここで日本の関係者を批判するものではありませんが、前述のことから、周知・広報にはネーミングが大事ということを書いてみたいと思いました。

○ ネーミング賞
 目的とイメージがピッタりした最高傑作は、「AMeDAs(アメダス)」ではないでしょうか。
 気象庁からアメダスのいわれを聞いたところ、当初は「AMDAS(アムダス)」でしたが、ある人が「e」に着目してアメダスにしたとか。まさに「雨が降るかな〜の予報」としてぴったりのネーミングですね。なんとこの人は「e(い一)センス」でしょう。

  *Automated Meleological Data Acquisition System
   似たようなものでは、「imidas(イミダス)」があります。
   いろいろな意味を知る情報・知識辞典としてよく分かります。

  *Innovative Multi‐Infomartion Dictionary Annual Series
   「DoKoMo(ドコモ)」いつでも、どこでもOK!の携帯電話。
  *Do Communications Over The Mobile Network

○ 味もそつけもないで賞
 JR、JT、JAは、面白くもなんともないですね。JRは一時山手線(?)を「E電」と呼称したようですが、普及せずに消え去ってしまいました。航空会社のJAL、JAS、ANAなども味もそっけもない略語ですね。
 海運会社もここでは記しませんが……、輸送関係のものは、エンジンを使用するせいか機械的ですね。

 (余談)
 最近よく出てくる「オンブズマン」は、「おんぶにだっこの監視」ということだけではないでしょうが、感じをよく表している面白い言葉で、英語の略語かと思い調べましたら、英語の単語そのもので(Ombudsman)、私の英語力不足を暴露。

○ GMDSS遊び心
 ここから私の遊び言葉を書きますので悪しからず、ご了承下さい。

?日本人通用語
 最初の単語にInternationalを使用していれば、「IMaDSS(イマデス)」となりますし、何とか中間の単語を考えて「ITiDSS(イチデス)」なんかになれば、本当に覚えやすいなーと考えたり……。

?国際的通用語
 何たって国際的に通用するものがあればよいので考えてみました。
 現在のGMDSSそのものでも、「ジムデス」または「ジムディス」と呼べなかったのでしょうか。
 Safely System of Vessel Distresとして「SaVed(セイブド)」とか……。これはよいと思います(自画自賛)。
 System Of Shippes Safely……として、誰でも遭難信号として知っている「SOS」を活用するような方法はなかったのでしょうか。外国人には日本人のような「語呂合わせ」や川柳のような遊び心はないのでしょうか。

○ JAMS

 Japan Assosiation of Marine Safelyの略語で日本海難防止協会「ジャムス」です。よろしく。
 私どもは、海難防止に関係機関、関係者と協力して取り組み今後とも「広報支援」に努める所存です。

 

 

 

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