そして船のトモが狭い場合は片側のみ取り付け、広い船は両側へ設置する人もいました。実際には手すりの長さは、5〜6メートル、高さは60??ぐらいが多かったようです。
取り付けの効果
手すりを取り付けた漁業者からは「安心して漁業ができる。波の高いときでも安心だ。もっと早く設置すればよかった。」との声がかえってきました。また、安全協会の取り組みをきっかけとして倉敷市でも補助事業として市管内の漁協に手すりについては比較的簡単に設置でき、しかも漁業者は安心して操業できることから、今後広く普及していきたいとしております。
今後の取り組み
さて、日ごろ漁業者のかたから「今まで転倒したことがないので大丈夫だ」「泳げるから大丈夫だ」あるいは逆に「海に落ちたらおしまいや、覚悟はできてる」などの声を聞くことがありますが、事故に遭遇することや、ましてや命を落とせばすべての終わりです。
何としても事故を防ぎたい、そんな想いから作業効率のよい救命衣をはやく作り出してほしいと願っております。浮力があって着用して負担にならないもの、冬期ならば防寒着であって活発な腕の動きができるもの、そんな救命衣なら少なくとも船に装備するだけのものではなく、自分を守る価値ある守り神となるでしょう。
そしてもう1点は船の構造改善です。船内でもっと安全に作業できるように、不安定さを避けるため重心は低く、巻き込まれないような設備の工夫など検討していきたいと思っています。
安全装備のモデル船の開発と建造にみなさまからの知恵と技術をお教えいただきたくお願いいたします。
